ゴーストライター(1)
- 2023/01/23
- 05:05
才能や技術がいるので、
芸能人が書いたと言われる本、
それどころか、
シンガーソングライターの様な作曲家でも、
ゴーストライターが、書いていることが多いそうです。
ゴーストライター事件で有名なのは、
1984年、TV番組で、
『松本伊代』が、自分が書いた本だと言って、
【伊代の女子大生 まるモテ講座】を、
持ちながら、宣伝した時、
「今日、初めて、この本を見たので、
まだ、私も読んでないんだけど、
オシャレの事や、色々な事が書かれてるんだって!
皆さんも読んでね!」と言った時、
その場にいた『片岡鶴太郎』が、
「自分で書いた本を、まだ読んでない?」とツッコミを入れたら、
『松本伊代』は、
「いーじゃん、そんなの なんだって!」と反論した事は、
ものすごく、有名です。
ちなみに、
その直後、『松本伊代』は、
当時のマネージャーに、ものすごく怒られたそうです。
そして、1963年生まれの自称、聴覚障害の作曲家の、
『佐村河内守』ゴーストライター問題も、有名です。
『佐村河内守』は、悪役商会所属の俳優でしたが、
歌も歌っていたそうです。
1988年、作曲家で音楽プロデューサーの『大倉百人』が、
「声はいいものがある」と評価し、
自身の事務所に所属させて、
『佐村河内守』が、いかつい顔で、広島出身だったので、
広島の大スターに、あやかり、
「第2の矢沢永吉」とのキャッチフレーズで、
売り出そうとしていました。
しかし、『大倉百人』は、
『佐村河内守』の虚言癖に、気づき、
事務所を、辞めさせたそうです。
すると、『佐村河内守』は、突然、俳優から、作曲家になりました。
作曲家になった『佐村河内守』は、
当初、聴覚障害を、公表していませんでしたが、
2001年、突然、自らの障害や持病、
聴覚障害、抑鬱神経症、不安神経症、
頭鳴症、耳鳴り発作、重度の腱鞘炎など、
成人になってから、苦しんでいるが、
それと、戦いながら、作曲をしていると、
公表しましたが、あまり話題には、なりませんでした。
しかし、
フリーランスのディレクター『古賀淳也』が、
自称、聴覚障害の作曲家『佐村河内守』の事を、
うまく売り出せば、儲けにつながると考え、
2008年、TBSに紹介し、
『佐村河内守』特集【音を、なくした作曲家】を、製作、放映しました。
しかし、反響がもう一つだったので、
フリーランスのディレクター『古賀淳也』は、
2013年、NHKに、同じ企画を持ち込み、
NHKスペシャル【魂の旋律 〜音を失った作曲家〜】を、製作、放映しました。
番組では、
『佐村河内守』が、作品の構想が浮かばず、苦悩する姿や、
障害者との交流などが描かれ、
病気治療のための薬の飲み過ぎで、立つことすらできずに、
床を這いまわっていました。
(ちなみに、元悪役商会所属の俳優。)
そして、
NHKスペシャルの企画として、
『佐村河内守』に、作曲を依頼しました。
『佐村河内守』は、
津波で母を亡くした石巻市の10歳の女の子のために、
女の子のお母さんが、津波で流された、女川町の浜辺の公園で、
深夜から明け方まで、考え事をしながら過ごし、
一人苦悩し、数日間寝ずにいたところ、
突然、頭の中に、雨あられのように音が、降ってきて、
【ピアノのためのレクイエム】という曲を、
やっとの思いで、完成させたと、NHKスペシャルで、紹介しました。
ちなみに、水族館勤務の時、
女川町のある牡鹿半島の港で、
鯨の解体を、漁師さんたちが、やっているのを、
見つけたので、
水族館勤務をしているので、
後学のために見学したいと、話をして、
近くで、長時間、見学した事があります。
ちなみに、
水族館や動物園勤務の時、
動物が死んだら、原因を調べるために、
病理解剖するのですが、
自分が勤務している時、
水族館では、ラッコやマンボウ、ペンギンなどは、
病理解剖しましたが、
イルカは、死ななかったので、
鯨類は、解剖したことがなかったので、興味深かったです。
ちなみに、動物により血管の走行が違うので、
病理解剖をした後は、
後学のために、色々な角度で解剖し、
血管の走行なども調べたので、
ペンギンの採血は難しいのですが、
ペンギンの羽、肢から、採血が出来る様になりました。
でも、
現在、当院の患者には、ペンギンは、いません。
ちなみに、
イルカは、解剖した事はありませんが、
尾から採血していました。
ちなみに、獣医さんにより、採血する部分が違いますが、
動物園勤務の時、自分は、ゾウは、耳から、シカは、頸から、
小型のサルは、股から、鳥全般は、羽から、採血していました。
NHKスペシャル【魂の旋律 〜音を失った作曲家〜】は、
ものすごく反響があったので、
NHKは、
【魂の旋律-佐村河内守】という本を、出版しました。
そして、『佐村河内守』は、
ゲーム「鬼武者」の音楽など、話題になるような曲を、
次々と作曲していると、
聴覚障害があるのに、
良い曲を作曲すると、評判になりました。
『佐村河内守』は、
「4歳で母親からのピアノの英才教育が始まり、
10歳でベートーヴェンやバッハを弾きこなして、
ピアノの先生から、もう教える事は、ないと言われた。」と言っていると、
数々の音楽賞をとった作曲家『三枝成彰』は、
「最も衝撃を受けた作曲家だ!」と言ったり、
クラシックの作曲家『吉松隆』、
日本の著名な指揮者『大友直人』、
音楽学者『野本由紀夫』、『長木誠司』らが、大絶賛し、
『佐村河内守』と親交のあった、映画監督『栗村実』の紹介により、
アメリカの雑誌『TIME』に、
「現代のベートーヴェン」と紹介されたりして、
18年間、作曲家として、第一線で、活躍していました。
ある時、『佐村河内守』は、
当初、聴覚障害者があると、言っていなかった理由を聞かれました。
すると、『佐村河内守』は、
「耳の不自由な作曲家の作品には、同情票があるので、
それだけは、どうしても避けたかったのです。
でも、
聴覚障害を売り物にしたという誤解も、
避けられないでしょう。」と答えたそうです。
そして、2014年のソチオリンピックで、
『髙橋大輔』のショートプログラムで、
『佐村河内守』作曲の、
【ヴァイオリンのためのソナチネ】を、使うことになり、
ますます、話題になりました。
【ヴァイオリンのためのソナチネ】は、
『佐村河内守』が、
義手のバイオリニストの少女『大久保美来(通称:みっくん)』の存在を知り、
障害を持つ少女『大久保美来(通称:みっくん)』の頑張る姿に感動し、
作曲、贈呈したとされた曲だと、テレビ番組で、紹介されました。
そして、放送終了後しばらくすると、
『佐村河内守』から、少女『大久保美来(通称:みっくん)』の家族に、
《私のお蔭で、お宅の娘がテレビに出られたのに、
私への感謝の気持ちが、なさすぎる。》というメールが届きました。
これに驚いた『大久保美来(通称:みっくん)』の家族が、
《いままでお世話になったことは感謝しているけれど、
我が家から娘をテレビに出してほしいと頼んだことは、
一度もない。》と、メールでと返信したところ、
『佐村河内守』は、ものすごく激怒し、絶縁状態となったそうです。
そのため、少女『大久保美来(通称:みっくん)』の家族は、
大切な人『佐村河内守』を、怒らせてしまったと、困って、
少女『大久保美来(通称:みっくん)』が、4歳の頃より、
ヴァイオリンの発表会などで伴奏を務めたりして、
古くから親交があった、
ピアニスト『新垣隆』に、相談しました。
そして、ピアニスト『新垣隆』は、
「大体、『佐村河内守』は、作曲していないのに、
恥ずかしくもなく、上から目線で、
少女『大久保美来(通称:みっくん)』に対して、
感謝とは…、
あきれて、物が言えない。
そして、日本を代表してオリンピックで活躍する、
『髙橋大輔』選手が、
【ヴァイオリンのためのソナチネ】を、使うという事は、
世界に向けて、
自分と『佐村河内守』のウソを強化する材料に、
なってしまう。
これらの事は、絶対に許すことは出来ない。」という思いが強くなり、
本当の事を、告白する事にしました。
そして、
2014年、「週刊文春」の文春砲により、
【ヴァイオリンのためのソナチネ】、【ピアノのためのレクイエム】など、
『佐村河内守』の曲ほとんど全てが、
ゴーストライターのピアニスト『新垣隆』によるものだと、
報道され、一大スキャンダルとなりました。
実は、『佐村河内守』は、
悪役商会所属の俳優をしていたので、演技は、勉強していましたが、
音楽の勉強をしたことが無かったので、
楽譜も全く書けないし、読めませんでした。
ちなみに、
ピアニスト『新垣隆』が、
『佐村河内守』のために、
18年間で、20曲以上作曲した報酬は、
約720万円だったそうです。
事件が明るみになった後、
NHKが、『佐村河内守』に、確認したところ、
ピアノの英才教育などの経歴など全てが嘘で、
ゴーストライターの存在も、認めたので、
ニュース番組中で、
「NHKスペシャル
【魂の旋律 〜音を失った作曲家〜】の取材や制作の過程で、
『佐村河内守』が、作曲していないことや、耳が、聞こえる事に、
まったく、気づくことができませんでした。」と謝罪しました。
その後、
NHKは、何故、見抜けなかったかを検証しましたが、
担当したスタッフは、全員が、純朴で純粋な人たちで、
『佐村河内守』を、信じ切って、
疑う事を知らない人たちばっかりだったので、
あるいは、信じたかったので、
虚偽に気づいたスタッフは、誰もいなかったそうです。
ちなみに、『佐村河内守』をNHKに紹介した、
フリーランスのディレクター『古賀淳也』は、
『佐村河内守』を、取材しているうちに、
実際には、耳が聞こえる事に気づきましたが、
「これがもっと当たれば、
映像のシリーズ化だけで食っていける。
ほかにも障害者の音楽家をそろえて、
超人オーケストラとかやったら、
ビッグビジネスになる。」と、
ごく身近な知人には、言っていたそうです。
ちなみに、事件発覚後、
フリーランスのディレクター『古賀淳也』は、
NHKから追放され、
番組はすべて封印、本も絶版としたそうです。
ちなみに、
ゲーム「鬼武者」の販売元「カプコン」の関係者によると、
『佐村河内守』の耳が聞こえていることは、
社内では皆が知っている暗黙の了解事項でしたが、
話題性があるという事で、
ゲームのキャラクターの様に、
『佐村河内守』は、
耳が聞こえないけれど、
クラシック、テクノ、民族、
宗教音楽など20を超える音楽ジャンルを、
自在に操る鬼才という、
キャラ設定にしたそうです。
ちなみに、ゲーム「鬼武者」を、
やったことがありますが、面白かったです。
ちなみに、
TBSの「中居正広の金曜日のスマたちへ」で、
『佐村河内守』特集をした時、
『佐村河内守』は、両耳が聞こえないので、
読唇術で、相手の言葉を理解していると、言っていたのですが、
『佐村河内守』の後ろから、声をかけた時、
『佐村河内守』が、返答したので、
TBSのスタッフは、不思議だと思ったそうです。
そして、週刊誌『AERA』が、
『佐村河内守』のインタビュー取材をした後、
帰りのタクシーを待っていた時、
タクシーが来たと言うインターホンが鳴った時、
『佐村河内守』は、
「タクシー、来ましたね。」と言って、
即座に立ち上がったそうです。
そのため、
週刊誌『AERA』のスタッフは、怪しいと思い、
取材後に複数の関係者に確認したところ、
作曲能力や聴覚障害に疑いが出たので、
インタビュー記事の掲載を、見送ったそうです。
そして、
『佐村河内守』は、
「自分は、ひどい聴覚障害者で、
補聴器なしでは、ほとんど音が聞こえないので、
人との会話が出来ない。」と言って、
障害者手帳を、持っていましたが、
実は、
聞こえないふりをして、医者をだましていたので、
事件後、再検査が行われ、
正確ではありませんが、
中度の感音性難聴と診断され、
補聴器なしでも、普通に会話も可能で、
障害者手帳の交付の対象となるレベルではなかったため、
障害者手帳を、返納したそうです。
ちなみに、『新垣隆』が、
『佐村河内守』のゴーストライターになったのは?と聞かれた時、
「私の仕事の本流は、現代音楽です。
彼の依頼は、調性音楽だったから、
軽い気持ちで、息抜きで、やっていました。
でも、自分の名前が出なくても、
自分の曲が、使われているのを聞くのが、
純粋に嬉しかったのです。」と言いました。
ちなみに、
この事を知った『髙橋大輔』は、
2014年のソチオリンピックで、
現役引退する予定だったので、
「正直ビックリしました。このタイミングでって…。
勘弁してよっていうのは、ありました。
でも正直、
『佐村河内守』の背景とかを、全く知らずに、
【ヴァイオリンのためのソナチネ】という曲を選びました。
作曲した人が誰であろうと、
どういう形だろうと素晴らしい曲には、
違いないので、
曲の変更は、ありません。
この曲でスケート人生の最後を、
滑れることをうれしく思う。」と語りました。
そして、国際スケート連盟に、
【ヴァイオリンのためのソナチネ】を、
楽曲作曲者を不明とする手続きをして、
使用したそうです。
ちなみに、現在、『佐村河内守』は、
精神科で、最重度のPTSDの診断を受け、
通院しているそうです。
そして、復活した『佐村河内守』は、
作曲家として、YOUTUBEで、再出発しました。
しかし、
その曲を聞いた『新垣隆』は、
「昔、自分が手伝って、作製した曲だ。」と言っています。
ちなみに、法律では、
自ら不法に関与した者には、裁判所の救済を与えないという、
クリーンハンズの原則と言うものがありますが、
これをあてはめると、
『佐村河内守』が、ゴーストライター『新垣隆』に、
書いてもらっていた曲は、
『新垣隆』が、公序良俗に反する契約で、作曲している時点で、
不法関与しているし、
すでに、『佐村河内守』に、譲渡され、
『佐村河内守』から、
『新垣隆』は、報酬を受け取っているので、
楽曲の著作権に関しては、
法律上、『佐村河内守』に、帰属するそうです。
ただし、クレジット表記については、
実際の著作者として、
『新垣隆』の名義になるそうです。
ちなみに、2017年、『佐村河内守』は、
プロレスラー『ザ・グレート・サスケ』の入場テーマ曲を、
作曲したそうです。
そして、偽物と言えば、
考古学の大御所『相沢忠洋』を記念した、
第1回相沢忠洋賞を受賞した『藤村新一』を、
思い出させます。
旧石器捏造事件を引き起こした『藤村新一』は、
北海道から関東地方まで広い範囲で、20年間に渡り、
遺跡に、自分が埋めた偽物を、埋めて、
それを掘り出して、新発見をした!と言っていたら、
純朴で純粋な日本の考古学者のほとんどが、それを信じ、
あるいは、信じたかったので、
「神の手(ゴッドハンド)」と絶賛し、
反論する学者もいましたが、考古学会は、その意見を無視し、
古代日本史を、教科書も、含めて、
根本から、書き換えられました。
捏造発覚後、
日本の考古学全体が、根底からボロボロに崩れ去り、
特に、日本の古代史に関しては、
まったく信頼できないものに、なってしまいました。
この事件は、歴史好きな自分にとっては、
絶対に、許しがたいものです。
ちなみに、『藤村新一』は、
捏造発覚後、ストレスから、記憶障害となり、
本当かどうかは知りませんが、
当時の事は、すべて忘れたと言っています。
そして、
再出発するという事で、名前も変えたそうです。
そして、
ゴーストライターの影響を受けた、
有名な事件があります。(続く)