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イスラム(6)-イランの犬事情

イスラム教と言うと、
怖くて、厳しいイメージがありますが、

「イスラム」という言葉は、アラビア語で、
「引き渡す、任せる、委ねる」という意味の

「aslama(アスラマ)」という 動詞の名詞形で、

「自分の全てを神へ引き渡して、
絶対的に帰依し、服従する」を意味する、
言葉だそうです。

つまり、イスラム教とは、
神に対して絶対服従し、神の啓示を守ることで、
平穏に生きるための宗教なのです。

ちなみに、
キリスト教の信者数は、約22億人で、

イスラム教の信者数は、約18億人で、

ヒンドゥー教の信者数は、約11億人で、
シーク教の信者数は、約2千4百万人、
ユダヤ教の信者数は、約千7百万人、

仏教の信者数は、約4億人だそうです。

イランは、ものすごく厳格なイスラム教国家です。

イスラム教は、
動物に対する残酷行為を禁じていて、

イランでも、動物病院は、存在して、
猫や鷹などを治療しているそうです。

しかし、2021年、
人が動物と同じ部屋で、生活する事は、

人と家族の関係が、
動物に対する気持ちや情緒的関係に、
取って代わられる事になるので、

イラン的かつイスラム教の生活様式が、
徐々に変わっていく恐れがあるので、

「有害な社会問題」だと非難し、

犬はもちろん、
猫、ワニ、カメ、ヘビ、トカゲ、
ネズミ、ウサギ、サルなどのペットの輸入、
飼育、繁殖、売買、車に乗せること、
散歩、家庭内飼育を禁止する、

違反者には、ペットは、没収され、
月収の10-30倍の罰金が科され、
動物を運んだ車は、3か月間押収されるという、

「有害で危険な動物に関する
住民の権利支持」と題した法案に、

議員総数の4分の1に相当する、
国会議員75人が署名したそうです。

しかし、その法案は、却下されたので、

現在、
イランでは、飼い犬を明確に禁じる法律はないのですが、
番犬や盲導犬以外の飼い犬については、

警察に、犬の声、犬による環境悪化などの苦情があれば、

「公共の秩序を乱す」として、処分される事もあるそうです。

ちなみに、イランでは、
政府や市役所の許可を得ていない10以上の闇業者が、
毎週金曜日に、スピッツやシベリアンハスキーなど、
約10種類の子犬が、約2万ー6万円で、売られているそうです。

そして、
都市部のイスラム教の穏健派の人々が、

「自由を求める行為の象徴」として、

少しずつ、犬を飼う人が、増えてきたようです。

ちなみに、犬を飼う人が少ないので、

イランには、ほとんど野良犬はいませんが、

最近になって、犬シェルターが、出来たそうです。

主な仕事は、路上で生活している野良犬が、
弱っていたら、治療して、

治ったらまた同じ所に、戻すそうです。

ちなみに、
イランでは、本当に、犬を飼いたい人だけが、

費用、環境、性格など、

飼う前に、ものすごく検討、熟考し、

覚悟を決めて、

犬を飼い始めるから、

日本のように、気楽に犬が飼えて、

気軽に手放す事が無いので、

飼い犬をシェルターに持ち込む人は、
ほぼいないので、

日本の様に、毎年、何万頭も犬が、

殺処分されるということは、
ほとんど、無いそうです。

ただし、ゼロでは、ないそうです。

ちなみに、『片野ゆか』著書の、
「ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い」を、
読んだことがあります。

その本に書かれていたのですが、

熊本の動物愛護センターに勤務している獣医師の中には、

人事異動で、
熊本市動植物園に勤務していた獣医たちもいて、

動物愛護センターの職員たちが、

熊本での犬の処分頭数がものすごく多かったことに、
奮起して、

犬処分ゼロを目指して、活躍していた事を、
知らなかったので、びっくりしました。

ちなみに、『片野ゆか』著書の
「北里大学獣医学部 犬部!」も、読みました。

どちらも興味深く、良い本だと思いました。

ちなみに、
「ゼロ! 熊本市動物愛護センター10年の闘い」、
「北里大学獣医学部 犬部!」は、

秋田市立図書館「明徳館」で、借りる事が出来ます。(続く)
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プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

大阪に住んでいた時、
ジュニアリーダーをしていたので、
キャンプなどの指導などをしていました。

旅が好きで、バイクや車で
北海道や東北、関東などを、

野宿しながら、旅をしていました。

そして、
海外14カ国を、旅をして、

海外の複数の動物園や水族館で、
研修しました。

詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。

先祖は、足利尊氏と戦い、
多々良浜の戦いでは、
敗戦しましたが、

筑後川の戦いなど、
最終的には勝利し、

3代将軍足利義満まで、九州を治め、

中国の「明」と、貿易をしていました。

詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

だから、
高校の時、歴史の先生から、
歴史関係の進路を、
ものすごく強く勧められました。

でも、
生物の方が好きだったので、
獣医になりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、色々な事を書いていますが、
話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

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