狂犬病(16)-ニオイ、フェロモン(1)
- 2022/10/07
- 05:05
満腹を感じる視床下部、
好き嫌いなどの感情と記憶を司る偏桃体、
大脳辺縁部、
衝動行動を抑制したり、
道徳観を司る前頭葉に通じているそうです。
つまり、
ニオイの情報に関する情報を、分析することなく、
情動、記憶中枢に送るそうです。
だから、ニオイで、気分が変わったり、
昔を思い出す事があるそうです。
ちなみに、
マスやサケは、
人間の百万倍以上の高い感度をもち、
極微量の成分を感知できるそうです。
マスやサケは、孵化してから、
1年間、河川で過ごした後、
大海に出て、
2-7年間、大海で回遊した後、
数千キロを泳いで、
幼魚の頃、1年間、過ごした河川のニオイの記憶をたどって、
生れた河川に帰る習性があります。
しかし、
鼻孔にワセリンやベンゾカイン軟膏をつめ、
ニオイを分からなくすると、
生れた河川に帰ることが、出来なくなるそうです。
ちなみに、
鳥でも、ニオイが大切なものもいます。
それは、海鳥のミズナキドリで、
非常に嗅覚が発達しているので、
採食場所や繁殖地を特定するのに、
嗅覚を、頼りにしているそうです。

ミズナキドリは、ニオイの記憶があり、
風が強すぎたり、
反対に、無風の日には、
ニオイの場所が特定できないので、
巣に帰ってこないのですが、
風が穏やかに吹いている日で、
ニオイの場所が特定できる時に、巣に戻ってくるそうです。
そして、ミズナキドリの嗅覚を奪うと、
巣に、帰れなくなるそうです。
ちなみに、
人間が感知するニオイの分子は、
約40万種類で、
ほとんどが炭素化合物で、
それ以外は、主に3つあり、
アンモニア、
腐卵臭や硫黄臭の硫化水素、
日差しの強い海岸、森林の空気の臭いなど、
脱臭効果のあるオゾンだそうです。
ちなみに、酸やカラシ、アンモニアなど、
鼻を刺すようなツーンとくる、ニオイは、
刺激臭と言いますが、
刺激臭は、嗅細胞によって感知されるのではなく、
鼻腔内の三叉神経への刺激で感じるそうです。
すなわち、ニオイによる痛みです。
そのため、嗅覚が失われた人でも、
ツーンとくる、ニオイは、
三叉神経が正常であれば、
感じとることが可能だそうです。
ちなみに、
味を感じるのも、
ニオイが大切で、
酸味のある砂糖水を作製し、
オレンジのニオイにすると、オレンジジュースに、
パイナップルのニオイにすると、パイナップルジュースに、
感じるそうです。(続く)
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