感染予防(1)-消毒の大切さを訴え続けたため、殺された医師『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』(2)
- 2022/04/14
- 05:05
『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』の友人で、
同僚の法医学者『ヤコブ・コレチカ』が、
産褥熱の原因を明らかにしようと、
学生らに指導していた時に、
産褥熱により死亡した患者の解剖を行っていた時、
誤ってメスで、自分の指を傷つけました。
そのまま解剖を行いましたが、
後日、産褥熱と似た症状で、死亡しました
そして、
『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』が、
色々と調査していった結果、
専門の産科医は、病理検査の担当ではないので、
死体の解剖をしませんが、
学生が、勉強の為に、死体を病理解剖した後、
妊婦の分娩治療した時に、
産褥熱の発生率が、高くなる事に、気が付きました。
『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』は、
「第二産科で働く者は解剖室に用は無く、
死体に触れてはいない。
死体に触れるのは、第一産科の学生だ!
目に見えない死体の「臭い?何か?(仮名:死体粒子)」が、
医師の手に付着し、
そのまま、妊婦に触れることで、
産褥熱になるのでは?」と考えました。
ちなみに、
自分が水族館や動物園勤務の時は、
動物が死亡した時は、死因を調べるために、
マスクをして、病理解剖していました。
ついでに、動物により、血管の走行などが違うので、
採血のため、体の構造も調べました。
アスペルギルス症(カビ感染症)のペンギンを、病理解剖した時は、
開胸した時に、カビの胞子が舞い上がるのを見ました。
その時は、息を止めながら、
マスクをしていて良かったと思いました。
そして、『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』は、
産褥熱遺体を取り扱った後の解剖台の臭いを消すのに、
塩素消毒が最も効果的だったので、
次亜塩素酸カルシウムには、
死体の有毒で汚染された粒子を、
消す働きがあるのではないか?と考えました。
そして、
『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』は、
「解剖で死体を触ったら、
死体の臭いを、取り除くため、
脱臭作用のある塩素水で手を洗おう。」と、
医師たちに、提案しました。
しかし、
「臭いで病気になるなんて、信じられない!」、
「手を洗うなんて、面倒くさい!」、
「手を洗ったくらいで、
病気にならないなんで、信じられない!」、
「そもそも、産褥熱は、腸の病気が原因だ!」と、
非難ごうごうでした。
しかし、
1847年5月、『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』は、
第一産科で、学生たちに、
「手を洗わない者は、病室には、入れない!」と言って、
強引に手洗いを進めました。
そして、
1847年4月の第一産科の死亡率は、18.3%だったのが、
5月に、手洗いを進めていくと、
6月には、第一産科の死亡率は、2.2%に減少し、
7月には、1.2%と、産婦の死亡率は、激減しました。
さらに、解剖室も消毒したので、死亡率0%を達成しました。
そして、
『センメルヴェイス・イグナーツ・フュレプ 』は、
「死体についている「仮名:死体粒子」が、産褥熱の原因だ。
死体に触れた手を洗うことで、「仮名:死体粒子」を洗い落とせば、
産褥熱を防ぎ、妊婦の命を救うことができる!」と確信しました。
そして、(続く)
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