不食(8)-榎木孝明
- 2021/05/20
- 05:05
きっかけは、画家『田中一村』の半生を描いた、
映画「アダン」の主演を演じる事が決まった時、
『五十嵐匠』監督から、「こんな感じで。」と言って、
画家『田中一村』のあばら骨が浮き出た、
ガリガリに痩せた写真を見せられた事でした。
『榎木孝明』は、痩せるため、固形物を2週間食べず、
15kg痩せましたが、
感覚が、研ぎ澄まされる経験をしました。
その後、インドを旅した時、
飲まず食わずの生活を体験し、
帰国後、体調がよくなっていたことを理由に、
ますます、不食に興味を持ったそうです。
自分も、インドを放浪した時、
修行したくなる気持ちになったし、
日本人で、現地人と同化して、
修行している人を見ました。
『榎木孝明』は、インドを旅行の後、
数日の短期間の断食を、行うようになったそうです。
すると、不食により、
集中力が増し、睡眠時間を短縮できることを、
確認したそうです。
そして、
食べなくても生きられる事を
科学的に調べてみたいという事で、
長期の不食に挑戦する事にし、
知り合いの『南淵明宏』心臓外科医(現:昭和大学教授)の所に、
相談に行きました。
『南淵明宏』医師は、
「個人差はあるが、健康状態を把握しながら、
水さえ飲んでいれば、
人間は食べなくても、30日位なら生きれる。」と考え、
健康管理を、承諾しました。
そして、
昼は、普段通りの生活や仕事をしましたが、
夜は、病院に入院し、血液、尿、心電図などをモニターし、
医師の監視のもとで、実行したそうです。
公正を期して、
室内には定点カメラを設置して記録し、
日常生活も、撮影し記録したそうです。
完全な不食でなく、
お茶、コーヒー、水はOKで、
低血糖、低血圧対策として、
角砂糖、塩飴は3個まで、OKだったそうです。
医師から勧めれられたビタミン剤は、
1度飲んで体調が悪くなったため、
飲まなかったそうです。
基本的には快活なのですが、
疲れから気分が悪くなることもあり、
7日目に、全身のけだるさから、
医師に勧めで角砂糖入りコーヒーを飲みました。
そして、宿便が、8日目に出たそうです。
9日目から10日目にかけて、少し体調が悪くなり、
ブトウ糖と塩アメをなめたそうです。
13日目以降は、三陸のロケに出かけましたが、
1日中歩き回っても疲れなかったそうです。
16日目から体調が改善し始め、頭がクリアになり、
集中力が格段に上昇したので、速読が出来るようになり、
台本を覚えるスピードも上がったそうです。
そして、
左ひざの慢性的な痛み、長年の腰痛も改善し始めたそうです。
古武術のけいこ日で、
体の動きが軽く、スピーディーになったと感じたそうです。
そして、
睡眠が深くなり、約4時間程度で、充分で、
目覚めがすっきりしたそうです。
そして、
30日目、無事不食期間が終了しました。
排便は30日間中、3回だったそうです。
オナラが出た時は、無臭だったそうです。
そして、体重80.5kgだったのが、
70kgとなったそうです。
そして、
おいしそうな食事の匂いを嗅いでも、
食欲とは無縁の境地になり、
空腹感は無く、心地良い満腹感に、
満たされたそうです。
終えた後は、妻がつくった、けんちん汁を食べ、
その後、イタリア風の味付けのエビを食べました。
4日目に、ヒレカツ弁当を、食べたところ、
猛烈な腹痛に、なったそうです。
そして、
「これからも続けるか?」と聞かれた時、
『榎木孝明』は、
「入院は、検査など大変だったので、
今後は、長期間はしないけれど、
自宅で出来る位の3ー7日位の短期間なら、
やるかもしれない。」と答えたそうです。(続く)
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