『ハリー・ポッター』に出てくる『サラザール・スリザリン』のモデル-ポルトガルの独裁者(2)
- 2020/12/09
- 05:05
軍事政権の『アントニオ・オスカル・カルモナ』大統領となり、
政情が安定すると、
ポルトガル政府は、
経済を立て直すために、
再び、『アントニオ・サラザール』に、
大臣への就任を要請しました。
再び何度も要請してくるので、
教師の仕事は面白かったので、
辞めたくなかったのですが、
仕方なく
『アントニオ・サラザール』は、
財務大臣に就任し、
緊縮財政、デフレ政策を断行して、
危機的財政の建て直しを行い、
混乱していたポルトガル経済の再建に成功し、
世界恐慌を乗り切りました。
『アントニオ・サラザール』の手腕は、
ポルトガル国民に高く評価されたので、
徐々に支持基盤を広げました。
そうしているうちに、
『アントニオ・サラザール』は、政治ののめり込み、
支持率は最高潮に達し、
1932年には、首相に就任しました。
そして、
「サラザールの教訓」という政府方針が出来たそうです。
『アントニオ・サラザール』の政治哲学は、
カトリックの教義に基づいて、
経済政策もカトリックに影響を受け、
最終目標は、社会の安定でした。
そのため、1933年に、
ドイツとイタリアから援助してもらい、
今まで続いた議会制民主主義は廃止され、
「神、祖国、そして家族」をスローガンに、
新憲法を制定し、
『アントニオ・サラザール』は、
首相、財相、外相、陸軍相、海軍相のポストを兼任し、
理想の社会を築くため、
「エスタド・ノヴォ(新国家)」と呼ばれる、
1933年から1974年に渡る、
ヨーロッパ最長の独裁体制の基礎を、確立しました。(続く)
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