播州犬寺物語(2)
- 2014/08/15
- 08:15
「戦場で死ぬのは仕方がない。
でも、あのような者に、
ここで殺されるのは、末代までの恥。
そのような事は、耐えられない。
だから、
自分が死んだら、誰にも見つからないように、
自分の死体を全部食べてくれ。」と頼んだそうです。
すると、2頭は留守居の方に走り出し、
1頭は、留守居の持っていた弓の弦を噛み切り、
もう1頭は留守居の喉に噛みつき殺したそうです。
その後、『枚夫』は妻を追い出したそうです。
そして、『枚夫』は
「この2頭の犬を我が子とし、全財産を譲る」と言って、
今まで以上に可愛がりました。
しかし、
『枚夫』より、先に2頭の犬が死んだので、
手厚く葬り、伽藍を建立し、
千手観音の像を安置して冥福を祈りました。
その後、伽藍は、
三度も大火に襲われたそうですが、
焼けなかったそうです。
そのことが『桓武天皇』の耳に入り、
官寺として認定されたそうです。
以上の話は「播州犬寺物語」と言って、
関西地方の犬好きには有名で、
兵庫県神崎郡神河町にある
『金楽山法楽寺
(播州犬寺)(粟賀犬寺)(犬寺)』の
寺社縁起(由緒)に書かれています。
大学に入学するまでは、
大阪に住んでいたので、
お参りに行ったことがあります。
境内には、
『枚夫』を守った2頭の愛犬がいるので、
機会があればお参りに行って下さい。


(続く)
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