朝鮮半島情勢（48）-韓国（38）-『文在寅』（3）

１９７３年、
『朴正煕』韓国大統領は、

ライバルを排除するため、

自分以外の政治家や、

高位公職者の権力乱用、
財閥総帥による大企業関連犯罪、公務員犯罪など、
社会的に大きな影響力を持つ事案に限り、

自主的に犯罪事実を認知して捜査する「特捜部」と、

公安、選挙事件、北朝鮮関連を捜査する「公安部」を、
設立させました。

しかし、
歴代の韓国大統領は、

政権が変わると、

公安部と特捜部から捜査を受けて、

逮捕されたり、自殺に追い込まれるような、
悲惨な目に会う事が多かったので、

公安部と特捜部を、
『朴正煕』以外の歴代韓国大統領は、
とても気にしていました。

そのため、『文在寅』韓国大統領は、

公安部と特捜部を、

縮小化あるいは、潰したいと考えていました。

そんな時、
検察官の中で最高位の『尹錫悦』検事総長により、

『文在寅』韓国大統領の側近

『チョ・グク』法務部長官の不正の疑惑が次々に浮上し、
追い詰められて行きました。

しかし、
『尹錫悦』検事総長は、

以前、『朴槿恵』大統領から、
左遷されていた所を、

『文在寅』韓国大統領が、大抜擢ししたという事で、

『尹錫悦』検事総長にとって、

『文在寅』韓国大統領は、恩人でした。

それは、
２０１３年の事です。

『尹錫悦』率いる捜査チームが、

『元世勳』国家情報院長らが、

『朴槿恵』が、大統領になるように、

世論操作等の選挙介入をした疑いで、
起訴しました。

しかし、
『朴槿恵』大統領が、

証拠能力に問題があるとして、
判決を破棄し、ソウル高裁に審理を差し戻し、

『尹錫悦』を、左遷させたのでした。

しかし、
２０１８年、『朴槿恵』大統領失脚後、

実は、『元世勳』国家情報院長が、
選挙介入をしていたという事実を、

『朴槿恵』政権が、隠していた事が分かり、

最高裁により、
『元世勳』は、懲役４年の実刑が確定したそうです。

そして、
『尹錫悦』が、正しかったと証明されたので、

「法律家は、庶民を助けるべきだ。」との信念を持ち、

『朴槿恵』の父『朴正煕』政権に、
たてついて逮捕された経験を持つ、

元人権派弁護士の『文在寅』韓国大統領は、

左遷されていた『尹錫悦』を、

『朴槿恵』政権による、

圧力にも負けず、

正しい事をした人物だと言って、

検事総長に、大抜擢しました。

そのため、『文在寅』韓国大統領は、

『尹錫悦』、検事部門は、
当然、自分に従うと考えていました。

しかし、
『尹錫悦』は、『文在寅』韓国大統領に恩はありましたが、

正しい道に生きて、自分の信念を曲げないで、
政府の不正を追及する人だったので、

『文在寅』韓国大統領の側近『チョ・グク』を、
激しく追求しました。

そのため、『文在寅』韓国大統領は、
自分が決めた検事総長『尹錫悦』を、解任する事は、

政治的リスクが、かなり大きいので、

解任ではなく、

圧力をかけるため、

『チョ・グク』前法務部長官の捜査を担当していた、
ソウル中央地検とソウル東部地検の次長検事３人を、
地方の京畿道と忠清南道にある支部に、

そして、
『チョ・グク』前法務部長官の捜査を指揮していた、
検察幹部３２人を一斉に交代させ、

そして、
抵抗しそうなソウル中央地検の次長クラス以上の職員を、

全員、左遷し、

後任には、

『文在寅』韓国大統領の大学時代の後輩や
親しい人々を就任させ、

『尹錫悦』を、孤立させ、

自分に反抗できないようにしました。

そして、
２０１９年、『文在寅』韓国大統領は、
元人権派弁護士だけに、

側近の『チョ・グク』法務部長官に対して、

公安部が、激しく調査を行っていたのを見て、

「人権を、無視している。」と言って、

公安部を廃止させました。

そして、ついでに、邪魔だった特捜部も、

「反腐敗部」と改名し、

権限と人数を、大幅に縮小させました。

そして、
大統領直属の組織「高位公職者犯罪捜査庁」の設置法案が、
可決しました。

そのため、
大統領や首相など政府高官や国会議員らに対する捜査は、

新たに設けられた、
大統領直属の組織「高位公職者犯罪捜査庁」が、
行なうことになりました。

高位公職者犯罪捜査庁のトップは、
大統領が、直接任命するので、

都合の悪い事は、
もみ消し、うやむやにする事が、可能となり、

政治家にとって、都合の良い国家への道のりが、
見えるようになりました。

韓国の一般国民は、深く考えていないみたいで、
韓国政府は、世論操作は得意です。

『文在寅』韓国大統領は、

「南北間の経済協力で平和経済が実現すれば、
我々は一気に日本に追いつくことが出来る。

日本政府が韓国をホワイト国から除外したが、

これから起こる事は、

すべて日本に責任がある。」と、

韓国が、過去に日本で、
テロ事件を起こそうとしたことがありますが、

再び、
日本に対するテロを容認について、発言しました。（続く）