朝鮮半島情勢(32)-韓国(22)-『金泳三』(1)
- 2020/03/31
- 05:05
最大のライバル『金大中』を破って当選し、
大統領になりました。
実は、
1987年の民主化宣言により、
実施された初の大統領直接選挙で、
『金泳三』は、『金大中』とタッグを組んで、
選挙に、のぞみましたが、
敗れて、
軍部出身の『盧泰愚』に、
大統領の座を譲ったのですが、
『金泳三』と『金大中』は、
敗れた原因をめぐって対立し、
2人の関係は、最悪となったそうです。
そして、
バナナ牛乳をこよなく愛している『金泳三』は、
「徳将」と呼ばれていますが、
読書嫌いは有名で、
実家は網元だったので、少し荒々しい言葉遣いをし、
その発言は、稚拙な部分が多かったそうです。
その反面、
ライバルの『金大中』は、
ものすごい読書家で、勉強家で、多数の著作があり、
「智将」と呼ばれているそうです。
そのため、
『金泳三』は、
世間や『金大中』に、
バカにされているのでは?という、
ひがみもあり、
『金大中』に対するライバル心が、
異常な程、強かったそうです。
後日、
『金大中』が、韓国大統領になり、
南北首脳会談を行い、
ノーベル平和賞を受賞した時、
『金泳三』は、
「ノーベル賞の権威は、
地に落ちた。」と批判したそうです。
ただし、
2009年、
『金大中』が、大病を患い入院し、
『金泳三』が、見舞いに行った時、
新聞記者から、
2人は、和解したのですか?と聞かれた時、
『金泳三』は、
「私たちは、この広い世界でも、
見た事が無いような特殊な関係で、
長い間、同志の関係でしたが、
競争関係でもありました。
だから、
愛憎が、複雑に交差する関係でした。
でも、今となっては、
和解の時期が来たようです。」と答え、
『金大中』が、死去した際には、
『金泳三』は、
「韓国の巨木が、倒れた。」と語って、
涙したそうです。
ちなみに、
1969年、『朴正煕』韓国大統領時代、
『金泳三』は、
軍事政権に逆らい、
民主化運動を行っていたので、
中央情報部により、硝酸をかけられ、
殺されかけた事があるそうです。
『金泳三』は、
自らを「文民政権」と言って、
自分を殺そうとした軍事政権を憎み、
軍事政権の『全斗煥』、『盧泰愚』の不正蓄財や
人権侵害の追及を行い、
「ハナフェ」は解体されて、
メンバーは昇級から外され、姿を消したそうです。
1995年、軍事政権の前大統領『盧泰愚』は、
政治資金隠匿が発覚し、
その後、軍クーデターの光州事件に関しても、
再捜査が行われ、逮捕されました。
ただし、1997年に特赦され、釈放されました。
そして、
1996年、『全斗煥』は、逮捕され、
死刑判決が出ましたが、特赦で釈放されました。(続く)
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