朝鮮半島情勢(31)-韓国(21)-『盧泰愚』
- 2020/03/20
- 05:05
「ハナフェ」出身の『盧泰愚』が、
選挙の時、
韓国では、話を聞く人は、
耳が大きいと言われているので、
自身の耳の大きさを前面に押し出し、
今までの軍事政権の怖いイメージから、
親しみやすいイメージを、
国民に持たせることに成功し、
対立候補の『金泳三』、『金鍾泌』を、わずかの差で破り、
韓国大統領になりました。
『盧泰愚』は、韓国大統領就任後、民主化運動を進めました。
大統領就任後、
前大統領の『全斗煥』の不正容疑を徹底追及する一方で、
対立していた『金泳三』、『金鍾泌』を取り込み、
国政の安定を図りました。
そして、ソウルオリンピックを成功させました。
ちなみに、『盧泰愚』大統領は、
「1965年の日韓基本条約によって、
過去の賠償は、すべて完了している。
謝罪についても、明確に、解決した。」と断言していました。
しかし、
日本の『宮澤喜一』総理大臣が、
1992年1月16日に、
韓国を訪問すると情報を得た朝日新聞が、
訪韓前の1992年1月11日の朝日新聞の
一面で、大々的に、
「日本軍が、慰安所に関与した資料見つかる!
日本軍が慰安所設置指示。
日本軍が、募集含め統制、監督していた。
日本政府見解揺らぐ!」と誤報しました。
ちなみに、
朝日新聞は、ずっと誤報を無視していましたが、
2014年8月に、ようやく簡単な訂正記事を、掲載しました。
そして、
日本の『宮澤喜一』総理大臣が、
訪韓すると、
『盧泰愚』韓国大統領は、
軍出身だったので、
日本の慰安婦強制連行問題などが、
実は、朝日新聞のような実態とは、
違う事を知っていましたが、
朝日新聞が大々的にキャンペーンをしてくれていたので、
日本の慰安婦問題についての補償問題について、
激しく追及しました。
1995年、
資本主義に反対する社会主義の
日本社会党の『村山富市』総理大臣が、
第二次世界大戦当時、
国策を間違い、
アジアの植民地支配をしたり、戦争を起こして、
アジア諸国の人々を苦しめたと、
曖昧に謝罪しました。
そのため、
拡大解釈した中国や韓国は、
日本に対して、
さらに、もっと謝罪と補償を求めるようになりました。
しかし、
第二次世界大戦当時、
欧米がアジア諸国を、次々に植民地化していて、
欧米が経済のブロック化を進め、
日本経済が、大きな打撃を受けていたので、
日本は、経済的な行き詰まりを、
力の行使によって解決しようとして、
自衛戦争を行ったという事情があり、
言い方が難しいのですが、
一概に、国策を間違ったとは、言えません。
アジアやアフリカ諸国を、
次々と植民地化していった欧米に対しては、
誰も問題視していません。
朝日新聞のために、
韓国と日本が仲が悪くなったので、
誤報を訂正するだけではなく、
朝日新聞は、
ベトナム戦争の時に、
韓国兵が、ベトナム人女性を強姦したりした、
韓国のベトナムの慰安婦問題のライダイハンについて、
世界中に、報道してほしいです。
ちなみに、
韓国のベトナムの慰安婦問題のライダイハンについて、
韓国で報道するのは、
相当なリスクがあります。
2000年、韓国の報道機関のハンギョレ社が、
ベトナム戦争で、
韓国軍兵士が行った、
ベトナム人に対する虐殺やレイプや
ライダイハンなどの実態に関する
キャンペーンを行なったところ、
2000年、6月27日に、
韓国の「枯葉剤戦友会」など、
韓国の退役軍人の約2千4百人が、
怒り狂って、
ハンギョレ社を襲撃し、
事務機器を破壊し、幹部を監禁し、
従業員を負傷させました。
韓国政府は、
ベトナム戦争での韓国軍兵士たちは、
「被害を受けながら立派に戦った国家の英雄」で、
ベトナム戦争時の、
韓国軍兵士の不祥事については、
触れられたくない問題なので、
大規模な暴力事件でしたが、
警察に連行されたのは、42人で、すぐに釈放され、
身柄を拘束された者は、4人だけで、
大した罪にも問われなかったそうです。
ハンギョレ社襲撃事件後の韓国の主だった報道機関は、
暴力による言論弾圧を糾弾しないどころか、
ハンギョレ社襲撃の詳細には触れず、
「「枯葉剤戦友会」などの退役軍人への、
政府支援が不足しているから、
事件が起きたので、政府の支援が必要。」と、
言論弾圧をした、
退役軍人「枯葉剤戦友会」への、
配慮をした報道だったそうです。
このように、
韓国では、
ベトナム戦争を、批判的に取り上げる事は、
タブー視されているそうです。
だから、
日本の朝日新聞が、
ライダイハンなど、
ベトナムでの韓国軍がおこした慰安婦問題について、
報道すると、
退官した韓国軍兵士ではなく、
現役の韓国軍兵士が攻めてくると思うので、
相当な覚悟がいるので、
おそらく報道は、しないと思います。
ちなみに、
韓国政府は、
日本政府に、
今までの韓国大統領が、
解決したとしていた謝罪と賠償金を、
再び求めていますが、
韓国政府は、
現在に至るまで、
ベトナムに対して、
公式的に、ライダイハンについて、
何らかの支援処置を、講じたことはないし、
大多数の一般の韓国人は、
ライダイハンについては、
ほぼ無関心で、知らないそうです。
だから、
韓国が、
日本の慰安婦問題を取り上げ、
慰安婦像が出来た時、
もし、
日本に、
優れた外交関係者がいたら、
まずは、ベトナムに支援したりして、
日本に対する印象を良くし、
良好な外交関係をつくり、
慰安婦像は、
日本と韓国とベトナムの問題なのでと言って、
韓国政府に、ライダイハンの事も、
一緒に謝罪しましょうと、
世界に向けて言っていたと思います。
とにかく、日本には、
日本の戦国時代や三国志の武将、軍師が、
好きな人は多いのですが、
現在の日本には、
将来を見渡したりすることが出来るような、
優秀な外交関係者が不足しているようです。
『盧泰愚』は、
ソ連と中国など次々と、
共産圏の国々と国交を樹立し、友好国となりました。
これは、
北朝鮮の支援国のソ連と中国が、
韓国と友好国となった事は、
北朝鮮にとって、
非常に大きな失望とショックで、
国際社会の中での孤立を、
ますます意識させる結果となりました。
しかし、1987年7月7日、
『盧泰愚』は、
最終的には、朝鮮半島の統一を目指し、
北朝鮮との貿易促進、交流促進、
北朝鮮と国際社会、
日本やアメリカとの関係改善の支援を目的とした、
「七・七宣言」を発表しました。
そして、北朝鮮は、冷戦終結間近の苦しい時期で、
支援が欲しい時期だったので、南北の融和ムードが進み、
韓国との対話に応じるようになり、
南北総理級会談が開催されたそうです。
しかし、北朝鮮は、
有事には、韓国を支配も視野に入れて、
秘かに、核開発を行っていたそうです。(続く)
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