朝鮮半島情勢(18)-韓国(8)-『朴正煕』(7)-『金炯旭』
- 2020/02/05
- 05:05
「684部隊」の司令塔だった中央情報部長『金炯旭』は、
『朴正煕』の猜疑心の塊に嫌気がさし、
次第に意見が合わなくなっていきました。
そのため、
『金炯旭』は、中央情報部長を解任されました。
『金炯旭』は、『朴正煕』の裏の仕事をしていたので、
今までの経緯からすると、
『朴正煕』に殺されると考え、アメリカに亡命しました。
そして、
1977年、アメリカ下院公聴会で、証言しました。
そこで、韓国政府が、
『金大中』拉致事件に関係している事や、
アメリカの議員や
日本の自民党の『石原慎太郎』、
『森喜朗』、『浜田幸一』、『渡辺美智雄』、
『中川一郎』らが所属する青嵐会(石原派)、
そして『田中角栄』などに、
韓国の工作員や大手商社などを介して、
毎年、多額の献金をして、
アメリカや日本に対して、
韓国に有意になるような、
世論操作をしていたと暴露しました。
1977年、
アメリカでは、
韓国の実業家『朴東宣』が起訴され、
アメリカの議員32人に、
9千万円以上の賄賂を提供し、
『リチャード・ミルハウス・ニクソン』アメリカ大統領にも、
他議員を介して200万円以上の賄賂が、
提供されていた事が分かったそうです。
一方、
日本の自民党の青嵐会(石原派)の議員は、
否定しました。
ちなみに、
後日、『田中角栄』側近の『木村保博』が、
韓国政府の関係者から、『田中角栄』が、
4億円を受け取ったのを見たと証言しています。
韓国政府は、
『金炯旭』が、韓国の裏を知っているので、
これ以上言われては困るという事で、
『金炯旭』の引き渡しを要求しましたが、
アメリカは拒否した上、
アメリカは警戒し、
『金炯旭』の警備を、ものすごく強化しました。
そのため、
元中央情報部長『金炯旭』の後を引き継いだ、
中央情報部長『金載圭』に、指令が下りました。
そして、
中央情報部長『金載圭』は、
元中央情報部長『金炯旭』がアメリカにいると、
警備が厳しく、手出しが出来ないので、
別の国におびき出して、手を下したいと考え、
フランス駐在公使『李相烈』に、指令を出しました。
『李相烈』は、中央情報部に所属し、
以前は、『金炯旭』の直属の部下でした。
『李相烈』は、気に食わない事もあったけど、
一応お世話になったこともあるので、
以前の上司『金炯旭』を、韓国人が、
直接、手を下す事を、快く思わなかったので、
東ヨーロッパ出身の暗殺者2人を、
約1千万円で、雇ったそうです。
ちなみに、
ゴルゴ13の暗殺報酬は、状況により違いますが、
2千万円以上だそうです。
『李相烈』は、
中央情報部工作員2人と共に、
フランスにいた韓国女優を誘導し、
『金炯旭』をフランスに来るように説得しました。
1979年、元中央情報部長『金炯旭』は、
旧知の仲の韓国女優に誘われたので、疑いもなく、
アメリカからフランスに来ました。
『金炯旭』は、フランスに到着後、
宿泊しているホテルで、3回ほど、
元部下で、よく知っている『李相烈』と会い、
話をしたそうです。
そして、10月7日の夜、
『金炯旭』は、韓国女優と待ち合わせ場所の
パリのカジノ付きレストランに向かいました。
そして、
『金炯旭』が、酒を飲みながら、
カジノで楽しんでいると、
「外に女性のお客さんが到着しました。
私たちがご案内します。」と係員が来ました。
韓国女優が乗った車は、
少し前に、レストランに着いていましたが、
韓国の工作員が、
「ご案内しますのでお待ち下さい。」と止めていたそうです。
『金炯旭』は、韓国女優が乗っていた車に近づきましたが、
係員が、『金炯旭』の手を取って、
脇を抱える動作をしながら、
2017年、
マレーシアで、北朝鮮の工作員が、
『金正男』の顔に、ハンカチを当てて、暗殺したように、
吸入麻酔薬がしみ込んだハンカチを、
『金炯旭』の鼻に押し当てたので、
『金炯旭』は、意識もうろうとなりました。
そして、係員に扮した暗殺者は、韓国女優に、
「かなり酔っているので、
今日は私たちがホテルまでエスコートします。」と言って、
そのまま、『金炯旭』を、別の車に乗せたそうです。
そして、
あらかじめ下調べをしていた、
耳が遠い老人が経営者で、
大きな音を出しても大丈夫な、
人里離れた農家の養鶏場に行き、
意識もうろうとしていた『金炯旭』を、射殺してから、
大型のミキサーの飼料粉砕機に入れて、
跡形もなくして、
そのまま鶏のエサにしたと言われています。
そのため、
銃弾は鉛が含まれているので、
鶏の鉛中毒が心配されました。
ちなみに、
自分が動物園に勤務した時に、
最初にした手術が、
サルの体の中にあった散弾銃の弾を、
除去するというものでした。
後日、
韓国女優が、真相を知った時、
暗殺に利用されている事は、
知らなかったので、ショックを受けたそうです。
そして、
10月9日に、捜査かく乱のため、
韓国人工作員と『金炯旭』に扮した韓国人工作員が、
飛行機でパリを発ち、サウジアラビアに向かったそうです。
その後、2人共、行方不明となったそうです。
ちなみに、アメリカの調査では、
『金炯旭』は、フランスで殺害されたのではなく、
サウジアラビアで、
殺害が行われたと言っています。
『李相烈』が、
『金炯旭』が行方不明になる前、
パリで、数回会っているのが、確認されていたので、
関係があるとの疑惑が報道されると、
『李相烈』は、急いで韓国に帰国したそうです。
当初、韓国政府は、『金炯旭』拉致、殺害は、
関係ないと言っていましたが、
2005年、韓国は、
『安倍晋三』総理大臣の桜を見る会の資料が、
紛失したという事件の様に、
国の不都合な資料は、紛失すると決まっているので、
詳しい資料は紛失したので、詳細は不明としながらも、
『金炯旭』拉致、殺害の関与の可能性を認めました。
ちなみに、
『金炯旭』の家族は、アメリカに住んでいましたが、
中央情報部長をしていた時の蓄財が、
約40億円あると言われていて、
奥さんと3人の子供が、遺産相続したそうです。
ちなみに、
『金炯旭』の拉致、殺害を指示した『金載圭』は、
後日、『朴正煕』を暗殺する事になります。(続く)
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