クローン動物(9)ーがん探知犬(8)

皮膚細胞は多種多様な揮発性有機化合物(VOC)を、
放出していることが知られています。

それらの多くは匂いのある物質であるため、
がん、 遺伝子疾患、ウイルス・細菌感染などによって、
化合物の組成が変わることで匂いも変わると考えられ、
病気の診断に利用できる可能性が考えられています。

フィラデルフィアにあるモネル化学感覚研究所の
George Preti博士らにより、
人の健康なメラニン細胞と
皮膚癌のメラノーマから放出されるVOCが特定されたそうです。

様々な種類の細胞を密閉した容器内で培養し、
発生し たVOCを吸収剤によって回収し、
解析し研究を行ったそうです。

その結果、メラニン細胞とメラノーマから発生するVOCが、
明確に区別できることが分かり、
さらにメラノーマ自体も病期によって、
異なる組成のVOCが検出されたそうです。

また、VOCが発する匂いの検出には、
様々な物質を検知することのできる
カーボンナノチューブ(筒状炭素分子)と

極めて微量 の化学物質が付着しても、
その性質の変化が検出出来るナノセンサーが利用され、
実際に上記の相違を区別することができたそうです。

ちなみに、先端素材の
カーボンナノチューブの話に、
なりますが、

ペンシルベニア大学の
A. T. Charlie Johnson博士らが、
カーボンナノチューブは、
癌を検出するのに有効という事で、
研究中との事。

また、京都大学の村上達也助教らは、
カーボンナノチューブを利用し、
癌細胞に近赤外光をあてると活性酸素が生成し、
がん細胞が効率よく死滅することを確かめたそうです。

今回のモネル化学感覚研究所の研究によって、
VOCの特定とその検出という2つの解析技術を合わせることで、
メラノーマ診断のための新たな概念が実証されました。

そして、モネル化学感覚研究所は、
機械を使用しないで簡単に、病気を検出する方法、

動物による疾患に関係する物質の研究も行っています。

揮発性有機化合物など、疾患に関係する物質の
微かな匂いを嗅ぎ取る生き物は、
がん探知犬以外の生き物もいます。(続く)
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