ヒマラヤ山脈(エベレスト)登山ー人と「風の鳥」(2)
- 2019/08/25
- 05:05
ジェット気流で、風速30ー40m/秒の強風が吹くので、
登山は不可能に近いそうです。
季節風(モンスーン)の夏の時期は、
確かに、
気温は上がるのですが、
そうすると雪崩が起きやすい状況になる上、
悪天候が続くので、
登山には、向かないシーズンだそうです。
その前の4月ー5月のプレ・モンスーンか、
その後の9月ー10月のポスト・モンスーンに、
登山するのが一般的だそうです。
しかし、ポスト・モンスーンは、
モンスーンが長引いたり、
冬のジェット気流の到来が、早まったりして、
登山が出来ない事もあるので、
多額の費用が無駄になることもあるので、
4月ー5月のプレ・モンスーンに、
登山する人の方が、多いそうです。
エベレストの山頂付近は、天候が不安定で、
季節が良くても、
毎日、登山が可能というわけでは、ないそうです。
ちなみに、
強風と低温は、体力の消耗が激しいので、
晴れでも、気温-15℃以上、
風速15m/秒未満という条件を満たさない場合は、
登頂を避けるのが普通だそうです。
そのため、
条件が整うまで、キャンプで待機し、
晴れ間がのぞき、条件が整うと、
一気に大量の登山者が、
山頂へ向かうので、長蛇の列になるそうです。

また、
エベレストの登山道は、1本道で、
その上、命綱のフィックスロープは、
登る人と降りる人用が、兼用なので、
すれ違う時に、
ロープにつける金属リングを付け替えるので、
時間が掛かるそうです。

道と命綱が1本なので、登る人と降りる人で、混雑している
登山者は、なるべく早く登頂したい所ですが、
頂上付近の待ち時間が、数時間となる事もあり、
渋滞により、寒さと疲労や予備の酸素が無くなるなどが原因で、
待ち時間に、死亡する人が増えて、
2019年、8000m峰で亡くなった人は、21人だそうです。
そのうち15人は、国際ガイドサービスの顧客ではなく、
ネパール人が主催した登山隊の顧客だったそうです。
ネパール観光当局の『Dandu Raj Ghimire』事務局長は、
エベレストの登山に関して、
「渋滞だけでなく、
悪天候を含む他の要因も、
登山者の死亡の原因となっている。
ヒマラヤ山脈の登山は、
それ自体が冒険的で、複雑かつ繊細なものであり、
悲劇的な事故は、避けられません。」と言ったそうです。
ちなみに、
水族館勤務の時、ペンギンの調査のため、
南極に行かされそうになりました。
エベレストや北極の気候と比べると、
南極の気候は寒く、
と言うよりも、
地球上で最も寒い場所は、南極と聞いていたので、
「寒いのが苦手!」という事で、断りました。
記録上、南極の最低気温は、
2018年7月の-97.8℃だそうです。
ちなみに、
南極は、数千万年前までは温暖で、
森林で覆われ、多様な生物が生息していたそうです。
何度も、行くように言われましたが、
「数千万年前の温暖な時なら、進んで行くけど、
自分は、寒いのが苦手で、
極寒での体調管理に、ものすごく不安がある。」と言って、
何度も、断固として、断り続けました。
代わりに、飼育係が行ってくれたのですが、
エベレストより環境条件は厳しく、
最低気温ー60℃以下、風速80m/秒のブリザードもあり、
荷物も飛ばされ…。
その時は、
行かなくて良かったと思いましたが、
今考えると、
南極に行く機会は、あまりないので、
行っても良かったかも?
いや、行かなくて良かった。
行っていたら、死んでいたと思う。(続く)
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