ヒマラヤ山脈(エベレスト)登山ー人と「風の鳥」(4)
- 2019/09/05
- 05:05
青みを帯びた淡い灰色の体に、
目の後方に、美しい白い冠羽があり、
「凜として美しい女性のごとき羽の鶴」というのが、
名前の由来となってるアネハヅルを飼育していました。

アネハヅルは、全長約90cmと小さいツルですが、
ヒマラヤ山脈の上空、5千ー8千mの高さを飛ぶ鳥という事で、
知られています。
ちなみに、
アネハヅルは、希薄な大気でも、
しっかりと酸素を結合する特殊なヘモグロビンを持つので、
高山病にかかりにくいそうです。
アネハヅルは、
春から夏にかけてモンゴル高原で繁殖と子育てを行い、
冬が近づくと、昆虫や穀類などの食料を求めて、
4-10羽、時には400羽以上の群れをつくり、
インドに向かって飛び立つそうです。
上昇気流に乗り、
V字型の編隊を組んで飛ぶのですが、

先頭を飛ぶ鳥には負担がかかるので、
体力を温存していた後方の仲間の鳥が、
次々と交代で先頭をつとめ、
ヒマラヤ山脈を越えて行く群れもいるそうです。
アネハヅルは、うまい具合に上昇気流に乗れるまで、
何度も挑戦します。
上昇気流に乗り、優雅に飛んでいる姿を見て、
シェルパ族は、アネハヅルを「風の鳥」と呼ぶそうです。
ちなみに、
アネハヅルは、沢山いても、
人間の様に渋滞は、起きないようです。
「風の鳥」アネハヅルは、
天気の良い日を選んで、渡りを行うので、
ヒマラヤ山脈を登山する時に、
アネハヅルの姿を確認することが出来れば、
天候に恵まれた登山を行う事が出来ると
登山家たちの間で言われているそうです。
「風の鳥」アネハヅルが飛んでいる姿は、
you tubeで、動画が見れます。
動物園勤務の時、
雪でフライングケージが壊れました。
その時、
青い大空にモモイロペリカンが、
自由に飛んで、逃げていく姿は、
感動的でした。

逃げたモモイロペリカン捕獲作戦の話は、
長くなるので…。
でも、
アネハヅルが飛んだのを見たことは、ありません。
ちなみに、
アネハヅルは、日本には迷鳥として、
ものすごく稀に飛来することがあるそうです。
捕獲と言えば、
他にも、サメ、マンボウ、タツノオトシゴ、
フラミンゴ、カモシカ、クマなどの話もありますが、
機会があれば…。
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