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クマの繁殖に必要なのは…

阿仁マタギにとって最大の獲物は、
ツキノワグマです。

体重は、オスで50-120kg、メスは40-70kg。
最大体重は、173kgです。

動物園勤務の時は、
ニホンツキノワグマを、飼育していました。

ツキノワグマは、
管理しやすいという事で、
暖房を入れて、食事も与えて、
冬眠は、させていませんでした。

クマの冬眠中は、エネルギーの消費を最小限に抑えるため、
体温や心拍数、呼吸数を減らし、
食物や水分をとらず、排泄物しないと言われています。

尿は、膀胱壁から再吸収し、
タンパク源として再利用する機能が働き、
冬眠前に身体に溜め込んだエネルギーで、
生命を維持していると考えられています。

ツキノワグマは、6-9月頃に交尾しますが、
受精卵はしばらくの間子宮の中を漂い、
着床して妊娠が始まるのは、
11-12月頃で、この繁殖生理は、
「着床遅延」と呼ばれています。

ツキノワグマは、冬眠(冬ごもり)し、
冬眠中、出産する事が知られています。

大森山動物園では、
ツキノワグマの繁殖に、成功していませんでした。

ツキノワグマを繁殖させたいという事で、
飼育係たちと話し合い、
自然界と同じく冬眠させたら繁殖するのでは?という事になり、

食事の量を秋に多く与え、暖房を入れずに、
ドラム缶を置いて、
その中にたくさんのワラを敷き詰めて、
冬眠させる事になりました。

そして、
冬眠から覚めた時、ツキノワグマは、

子供と一緒にドラム缶から出てきました。

ツキノワグマは、雑食性で、
果実、芽、動物、昆虫、動物の死骸などを食べます。

動物園では、ツキノワグマには、
鳥や馬などの肉やパン、リンゴ、
配合飼料などを与えていました。

ちなみに、配合飼料は、
犬、猫、鳥、魚、亀のフードだけではなく、

オリエンタル酵母工業株式会社、
フィード・ワン株式会社(旧日本配合飼料株式会社)などから出している、

クマ、ゾウ、カンガルー、サル、
ツル、フラミンゴ専用の物があり、使用していました。

ツキノワグマの飼育下での、平均寿命は、約33歳で、
長寿記録では、39歳です。

広い縄張りを持つクマは、
イヌより多くの嗅覚受容体があります。

そのため、
最も嗅覚の優れた犬種で、
嗅覚の優れた犬種を目指して作りだされ、
「魔法の嗅覚」を持つと言われている
ブラッドハウンドの約6-7倍優れていて、
地球上の動物の中で、最も鼻が利く動物とも言われ、

条件が良ければ、
約30km先の食事=動物の死体や果実の匂いを、
嗅ぎつけることが出来ます。

ちなみに、
平均的なイヌの嗅覚は、人間の100倍、
ブラッドハウンドは人の300倍、
クマは、人間の約2100倍も嗅覚が優れているそうです。

そして、
クマと人との関係と言えば、
『ヴォイテク』伍長の事を思い出します。

世界大戦では、犬の『スタビー軍曹』だけでは無く、
クマの『ヴォイテク』伍長も活躍しました。(続く)
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プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

大阪に住んでいた時、
ジュニアリーダーをしていたので、
キャンプなどの指導などをしていました。

旅が好きで、バイクや車で
北海道や東北、関東などを、

野宿しながら、旅をしていました。

そして、
海外14カ国を、旅をして、

海外の複数の動物園や水族館で、
研修しました。

詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。

先祖は、足利尊氏と戦い、
多々良浜の戦いでは、
敗戦しましたが、

筑後川の戦いなど、
最終的には勝利し、

3代将軍足利義満まで、九州を治め、

中国の「明」と、貿易をしていました。

詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

だから、
高校の時、歴史の先生から、
歴史関係の進路を、
ものすごく強く勧められました。

でも、
生物の方が好きだったので、
獣医になりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、色々な事を書いていますが、
話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

リンクはフリーです。

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