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マタギから聞いた話(29)-なくした物

マタギの語り部でもある
シカリのSさん親子から聞いた話を続けます。

千数百年前より、
ギリシャからインドにかけての地域周辺では、

消化器系全般の万能薬として、
動物の胆のうから出来た薬が、
使用されていました。

特に、クマの胆のうは、
他の動物に比べ湿潤せず、

加工しやすかったので、
「熊の胆(熊胆)」と呼ばれ、
利用されてきました。

日本では、「熊の胆」は、
飛鳥時代から利用されましたが、

とても貴重な薬で、
聖武天皇に献上されていたとされる「熊の胆」が、
今でも正倉院に残っています。

奈良時代では、税の一種の「調」として、
収められる事もあったそうです。

ちなみに、自分の先祖は、
役人として、「調」を担当していたそうです。

江戸時代に、
漢方医学の古方派を代表する医師『後藤艮山』が、
「熊胆丸」を作り、効果が認められ、
一般人に広がったそうです。

その後、
東北の諸藩では、
熊胆の公定価格を定めたり、

秋田藩では薬として販売することに、
力を入れていたそうです。

そのため、
「熊の胆」が、高価で取引されていました。
昔は、クマ3頭捕獲すれば、1年生活出来たそうです。

そこまでは良かったのですが、

1927年、岡山大学『正田政人』教授が、
「熊の胆」の主成分「ウルソデオキシコール酸」を、
発見しました。

そして、東京工業大学『金沢定一』教授が、
牛の胆から、
ウルソデオキシコール酸の化学的合成に成功し、

1957年には、日本の製薬会社が、
強肝・利胆剤の「ウルソ」として発売を開始しました。

世界的に効果が認められ、

ウルソデオキシコール酸は、
消化機能や肝機能を改善したり、
胆汁の分泌を促進する利胆薬などとして、
幅広く使用されています。

自分も、ウルソデオキシコール酸は、
犬猫に使用しています。

「熊の胆」の主成分「ウルソデオキシコール酸」が、
合成されるようになったので、

熊の胆の値段が下がり、

その上、食材の肉としては、
捕獲された野生の鳥獣のジビエではなく、

飼育されてている牛豚が、主なので、

ジビエが高価で取り引きされるわけでもなく、

現在では、マタギは、猟だけでは生活できないが厳しいので、
猟期でない時は、他の仕事をするそうです。

ある時、
マタギのAさんが、
工事のアルバイトで、山に行ったそうです。

その時、仕事仲間の一人が、
車のキーを紛失してしまったそうです。

その時、皆で手分けして、
周囲を端から端まで探しましたが、
見つからなかったそうです。

皆が困っていると、

マタギだったAさんは、
昔やった儀式「クライドリ」の裸踊りを思い出し、

山の女神様が、
男性が好きだった事を思い出しました。

そして、
「男の大事な所を見せると、
山の女神様が喜んで探し物を出してくれる。」と言いました。

そんなことがあるのかと、みんなが怪しんでいると、

仲間の1人が、キーを持って戻ってきたそうです。

「あんなに探したのに、いったいどこで見つけたんだ?」と聞くと、

「立ち小便したら出てきた。」と答えたそうです。(続く)
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プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

短期間ですが、
オーストラリアなど
海外の複数の動物園や水族館で、
研修した事があります。
詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。
詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

高校時代、
試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、高校の時は、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

リンクはフリーです。

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