日本を守るために命をかけて戦った人々(6)-撃墜王『坂井三郎』と『水木しげる』
- 2018/10/15
- 05:05
士気が上がっていると、国民には言っていました。
しかし、
公式認定撃墜数28機(自称撃墜数64機)の
撃墜王『坂井三郎』は、
戦後、特攻作戦に関して聞かれた時、
「特攻で士気があがったと発表していたが、
実は大嘘。
絶対死ぬという作戦で士気があがるわけがなく、
士気は大きく下がった。」と言っています。
ちなみに、
『坂井三郎』は、
上空で優雅にサイダーを飲もうと、
機内にサイダーを持ち込んだところ、
気圧の関係でサイダーが噴出し、
機内がサイダーで、ベタベタになり、
窓が見えにくくなったので、拭きとったそうです。
ちなみに、サイダーといえば、
補給艦「間宮」が有名なのですが、
次回その話をします。
そして、
空中戦を戦ったのですが、
拭き取りに疲れていたので、
上手く操縦が出来ず、
被弾し重傷を負ったそうです。
ちなみに戦後、
『坂井三郎』は、特攻隊を推進した
『大西瀧治郎』の妻 『大西淑恵』に、
社長を依頼して印刷会社を経営したそうです。
ゲゲゲの鬼太郎」で有名な『水木しげる』は、
当時、戦記漫画を描いていましたが、
売れ行きが悪く困っていたそうです。
その時、『坂井三郎』は、漫画家『水木しげる』に、
「戦記物は、勝つ話でないと子供は見てくれない。」と
アドバイスを送ったそうです。
そのアドバイスに従って書いた結果、
戦記物の「水木しげる作戦シリーズ」の売れ行きが、
良くなったそうです。

『坂井三郎』特別対談が掲載されている
「日の丸戦記」の表紙の絵は、
漫画家『水木しげる』が書いています。
しかし、漫画家『水木しげる』は、
日本が負けだしてから戦地に送られたため、
日本の劣勢期しか知らないので、
次第に、負け戦を描くに従って、
売れ行きが落ちていったそうです。
そして、
AP通信記者『フレッド・サイトウ』が、
『坂井三郎』にインタビューし、
『マーチン・ケイディン』が脚色した
「SAMURAI !!」は、海外で売れたそうです。
イラク政府軍では、パイロットに、
戦意高揚の一つとして、
「SAMURAI !!」の必読を勧めたそうです。
本が海外で売れた事と、
『坂井三郎』の1人娘がアメリカ軍人と結婚したので、
渡米する機会が多かったそうです。
後日、「自動車と零戦はどっちがいいですか?」と聞かれた時、
『坂井三郎』は、
「そりゃあ、車の方がよいに決まっています。
車はバックができますから。」と答えたそうです。
『坂井三郎』は、
「決まりは変えられる。それが民主主義だ!
決まりは、憲法だって変えられる。
でも、決まりを変えるための決まりがあるから、
それを守らないと駄目だ!」と言いながら、
特攻出撃する前に終戦を迎えた元部下の『内村健一』が始めた
ねずみ講組織「天下一家の会」に参加し、
元搭乗員たちを勧誘したそうです。
訴訟が相次ぎましたが、規制する法律は間に合わず、
社会問題化したそうです。
ねずみ講のイメージが、
零戦に付くことを嫌悪した元零戦搭乗員たちは、
「零戦搭乗員の会」を一度解散して、
新たに「零戦搭乗員の会」を設立したそうです。
そして、
第二次世界大戦の航空戦を体験する
「マイクロソフト」のPCゲーム
「コンバットフライトシミュレータ2」の製作時、
『坂井三郎』は、取材に協力したそうです。
完成時には、
第二次世界大戦の元アメリカ軍パイロットとの
PCゲームでの対決が、予定されていましたが、
完成する前の2000年9月(84歳)に、
在日米軍厚木基地の夕食会出席した後、
体調不良で入院し、退院する事なく、
「もう、眠ってもいいかな?」と言って、
他界したそうです。(続く)
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