fc2ブログ

記事一覧

糞尿の話(16)-糞便利用(3)

「偽膜性大腸炎」は、
増殖した悪玉菌により発症し、最悪の場合は死亡し、
日本では、増加傾向にあり、
毎年約10万人以上の人が罹患しています。

2013年、オランダ・アムステル大学で、
画期的な治療法が開発されました。

その方法は、
「糞便移植」と言って、

健康な人の便を、

チューブで、患者の鼻から十二指腸に入れるそうです。

今まで行われていた抗生物質による治癒率は、
約30%でしたが、

人の便を使った方法の治療率は、

何と…、約94%でした。

日本の藤田保健衛生大学学校で、
「糞便移植」を行った結果、
偽膜性大腸炎のクロストリジウム・ディフィシル感染症では、
成績は良かったそうです。
特に、クローン病では、小腸に散布した結果、
著明な臨床的改善が認められたそうです。

費用は、1回で、検査料込みで、
15万円位かかるそうです。

ちなみに、
潰瘍性大腸炎での成績は良くなかったそうです。

これは、他の個体から、
便中の有用な微生物を取り入れるという事ですが、

そうなると、
「食糞餓鬼」は、健康のために、便を食べていたのか?

ちなみに、
便秘ではない個体が排泄してすぐの糞便は、
衛生上それほど問題はないそうですが、

排便後数時間以上経った物や、便秘をしている個体の糞は、
有害細菌の働きによって、

健康に悪影響を与える毒素が発生するので、
食糞してはいけないそうです。

ちなみに、この頃、食品業界も、
糞便に注目しています。

「ヒト由来の乳酸菌」と書いてあるチョコ、ヨーグルトなど、
沢山の商品がありますが、
これは、
「健康な人間の糞便」から、分離精製されたものです。

最初、ヒト由来と書いてあるのを見て、
誰の便から?と思い、食べる手が止まりました。

でも、自分は、大学院の時、
伝染病教室と微生物教室に在籍したので、
菌やウイルスの培養をしていましたが、

菌を培養している時点で、
純粋に菌のみになるので、

便から取り出したからと言って、
汚くないのです。

でも、やはり、子供?若い人?老人?男?女?
誰の便から、何故、その人を選んだのだろう?と思いました。

ちなみに、
動物では、汚いものとして感じていないので、
昔から、食糞はしていました。(続く)
関連記事
スポンサーサイト



コメント

コメントの投稿

非公開コメント

ジャンルランキング

ランキング

クリックすると、点が入るらしい

ランキング

カテゴリ

鳥 (4)
魚 (5)

プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

大阪に住んでいた時、
ジュニアリーダーをしていたので、
キャンプなどの指導などをしていました。

旅が好きで、バイクや車で
北海道や東北、関東などを、

野宿しながら、旅をしていました。

そして、
海外14カ国を、旅をして、

海外の複数の動物園や水族館で、
研修しました。

詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。

先祖は、足利尊氏と戦い、
多々良浜の戦いでは、
敗戦しましたが、

筑後川の戦いなど、
最終的には勝利し、

3代将軍足利義満まで、九州を治め、

中国の「明」と、貿易をしていました。

詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

だから、
高校の時、歴史の先生から、
歴史関係の進路を、
ものすごく強く勧められました。

でも、
生物の方が好きだったので、
獣医になりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、色々な事を書いていますが、
話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

リンクはフリーです。

検索フォーム

月別アーカイブ