糞尿の話(7)-香水
- 2018/07/23
- 05:05
糞尿だけではなく、色々な汚物の悪臭が、
街全体に漂っていました。
そのため、
臭いをごまかすため、ハーブや香料そして、
香水が発達していったそうです。
ちなみに、
名前がわかっている最古の調香師は、
『Tapputi Belatekallim(タップティ)』という
古代メソポタミアの女性だそうです。
楔形文字の粘土板に、
花のオイルや樹脂を使った香水の製造方法が、
記録されているそうです。

ちなみに、
ギリシアのキプロス島で、
紀元前1850年頃の最古の香水を製造していた、
工場跡地が発見されています。

マツ、アーモンド、アニス、
ベルガモット、コリアンダーなどを使用して、
香水を製造していたそうです。
古代エジプトでは、
良い香りは健康と生命力の証だと考えていたそうです。
そのため、古代エジプトでは、
日の出、正午、日没の3回、
違う香りが焚かれていました。
日の出には、心に静けさをもたらす作用がある、
「フランキンセンス(乳香)」の香りが焚かれました。
「フランキンセンス(乳香)」は、
太陽神ラーの汗が固まったものと信じられ、
その香りで、魂をラーのいる天へ、
連れて行ってくれると信じられていたそうです。
正午に、心を明るく高めて、気分を軽くしてくれる作用がある、
「ミルラ(没薬)」の香りが焚かれました。
「ミルラ(没薬)」は、
太陽神ラーの涙から生まれると信じられていたそうです。
ちなみに、「ミルラ」は、殺菌作用があるので、
ミイラ作りに利用され、
言葉が転じて「ミイラ」と呼ばれるようになったそうです。
そして、
日没には、心を落ちつかせ、安眠の効果がある、
「キフィ」が、焚かれていたそうです。
「キフィ」は、古代エジプトで、
もっとも人気があったそうです。
「キフィ」は、ハチミツ、ワイン、レーズン、ミルラ、
ジュニパーベリー、松ヤニ、イグサ、
シナモン、ミント、ヘナなど16種の素材を混ぜて、
熱した炭の上に乗せて香りを出したそうです。
古代エジプトでは、
頭に、香油を練り込んだ軟膏を、
しみ込ませた円錐形のものを乗せたそうです。
ちなみに、『クレオパトラ』は、
バラの香りが好きだったそうです。(続く)