糞尿の話(2)
- 2018/07/18
- 05:05
映画「超高速!参勤交代」を見ましたが、
江戸時代の参勤交代は、
藩主を1年おきに、江戸と国元を往復させ、
幕府への忠誠を示させる制度です。
藩としても、権威と忠誠心の大きさを示すため、
また体面を地味にはしたくない思惑も重なり、
豪勢な大名行列を作り上げて、
江戸へと馳せ参じていました。
しかし、
参勤交代1回の諸経費全て合計すると、
なんと…、
約7億円と莫大な費用がかかるので、
財政的に厳しい藩にとっては大きな負担でした。
でも、
幕府にとって、参勤交代の制度は、
各藩の財力を低下させ、
幕府に対して反抗する気を無くすためにも、
必要な制度でした。
しかし、各藩にとって、
参勤交代は、力と格を見せつける絶好の機会だったのですが、
いつも整然と行進していたわけではなく、
関所や江戸市中、国元の出入りなど、
ピンポイントで、足りない時は、人を雇ったりして、
隊列をつくり、行進する事もあったそうです。
関所では、
あらかじめ、先行部隊が、
通過する前に関所に連絡したそうです。
そして、
通過時は、槍や鉄砲は横向きに持ち、
藩士は陣笠を脱いで手に持ち、
藩主は駕籠に乗ったまま、
駕籠の戸を開けて関所役人に姿を見せ、
挨拶して、関所を通過したそうです。
そして、
参勤交代中の殿様のトイレですが、
いつ何時刺客に襲われるかわからないし、
各藩の平均値から、移動距離は、
1日に約35kmという、
トイレ休憩も惜しいほど、強行軍だったので、
参勤交代には、
携帯用トイレが設置されていた、
厠駕籠が随行していたそうです。
殿様がトイレに行きたくなった時、
家来が合図すると厠駕籠が、
殿様の駕籠に横付けされるので、
殿様は厠駕籠に乗り移って用を足し、
用がすんだら元の駕籠に戻ったそうです。
その間も、参勤交代の行列は、
止まることなく進んだそうです。(続く)
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