時代劇の大スター『鬼平』と『遠山の金さん』(5)
- 2018/07/12
- 05:05
『遠山金四郎景元』は、
1793年生まれの実在の人物です。
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』の
父『遠山金四郎景晋』は、
『永井筑前守直令』の四男で、
幕府の「昌平坂学問所」を、トップで卒業した秀才でした。
でも、永井家の四男なので、
永井家の家督を継げないので、
後継ぎのいなかった
名家の『遠山景好』の養子になりました。
しかし、養子入りし、家督嫁いだ後、
養父『遠山景好』に実子『遠山景善』が生まれたので、
養父『遠山景好』から、実子『遠山景善』を、
後継ぎにしたいと言われたので、
『遠山金四郎景晋』は、
後を継がせるため、『遠山景善』を養子にしました。
でも、『遠山金四郎景晋』は、
実子『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』がいたので、
その後を継がせたいと考え、
ややこしいのですが、
実子『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』を、
養子『遠山景善』の養子にしたそうです。
複雑な家庭環境から、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、グレて家出して、
『鬼平』と同じく放蕩生活を、
長年(10年位)送った後、
反省し、真面目に仕事をしたそうです。
『遠山金四郎景晋』は、
実子『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』の行く末が心配で、
健康に注意して長生きを心がけ、
78歳まで、幕府の要職をしていたそうです。
そして、養子『遠山景善』が、病没したので、
実子『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、
晴れて実父『遠山金四郎景晋』の家督を相続し、
幕府へ召し出されたそうです。
その後は、順調に出世し、
1840年、北町奉行になったそうです。
当時は、老中『水野忠邦』が、権力を握っていました。
『水野忠邦』は、
町人が贅沢するのが許せなかったので、
町人達の贅沢やお洒落を禁止する方針を示しましたが、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、
町人は贅沢やお洒落は禁止なのに、
武士には適用されていない事を指摘して、
町人への禁令を和らげるよう求めましたが、
『水野忠邦』は、これを認めなかったので、
仕方なく、『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、
贅沢取り締まり令を出しました。
また、『水野忠邦』は、
寄席や芝居、露店商の全面禁止を実行しようとしましたが、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、
芸人の失業や町人の娯楽を奪うとして、強く反対しました。
その結果、
寄席や興行は、一部禁止にはなりましたが、
寄席や興行の全面禁止は、阻止出来ました。
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)(通之進)』は、
芝居小屋を廃止しようとした『水野忠邦』に反対し、
浅草猿若町への小屋移転だけに留めたので、
感謝した関係者が、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』に感謝し、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』を、
主人公とした劇をつくり、
ご存じ『遠山の金さん』が、
上演されるようになったそうです。
ちなみに、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、痔だったので、
颯爽と、馬には乗れなかったそうです。
もう一つ、ついでに言うと、江戸幕府が編修した
大名や旗本の家譜集「寛政重修諸家譜」によると、
実は、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、『金さん』ではなく、
幼名『通之進(通さん)』と呼ばれていたそうです。
ただし、通称は、『金四郎』だったそうです。
ちなみに、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』の父『遠山金四郎景晋』は、
永井家の四男なので、『金四郎』と名付けられましたが、
実子『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、
四男ではありませんが、父の『金四郎』から名をもらい、
通称を『金四郎』としたそうです。
そして、
遠山家の当主は、
代々『遠山金四郎』という通称を受け継いだそうです。
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、
『水野忠邦』と対立したので、左遷もありましたが、
最終的には、『水野忠邦』が失脚した後、
南町奉行として、返り咲き、
名奉行として名を馳せました。
ちなみに、
北と南の両方の町奉行を務めたのは、
極めて異例だそうです。
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』は、
放蕩生活で得た情報を参考にした裁判が、
的を得て、上手いと名声が高かったので、
将軍『徳川家慶』が、
名声を確かめるべく視察したそうです。
そして、
『遠山の金さん(遠山金四郎景元)』の名裁判ぶりを激賞し、
奉行の模範とまで讃えたそうです。
そして、
1852年に隠居して、
家督を嫡男の『遠山景纂(遠山金四郎)』に譲った後、
1855年、死去したそうです。(続く)
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