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『井伊直孝』の犬

招き猫で有名な、『井伊直孝』は、
犬の話もあります。

『井伊直孝』は、
井伊家の家老『庵原主税助』が手柄を立てたので、
褒美として自分の愛犬を、

「この犬は非常に忠実な犬だ。

可愛がればなつくので、大事に育ててくれ。」と言って、
与えたそうです。

そして、『庵原主税助』は、
その犬を大切に育てたそうです。

その後しばらくして、『井伊直孝』は、
久しぶりに元自分の愛犬に会いたいと思い、
用事もあったので、

『庵原主税助』宅を訪問したそうです。

『井伊直孝』が、
『庵原主税助』邸の門に立つと、
1匹の犬が飛び出して、猛然に吠えかかってきました。

『井伊直孝』が、よく見ると、
『庵原主税助』に下賜した犬でした。

『井伊直孝』は、
声をかけると、自分を思い出して、吠えるのをやめて、
以前の様に、尻尾を振って飛びついて来ると思い、

「私を覚えているか?」と言って頭を撫でようとしました。

すると、さらに吠えて今にも咬みに来そうな勢いでした。

その後、何度も声をかけましたが、
犬は、吠えかかってきました。

『井伊直孝』は、

「犬は一度飼われた恩は忘れないと言うが、

こいつは、旧主の私を忘れて、
激しく吠えてきて、咬みつこうとしている。

許せぬ。よく見れば、こいつの耳は長すぎる。

誰でもいいから、犬の耳を斬れ。」と命じました。

すると、
兵法家『岡本半介』が、
『庵原主税助』邸に駆け込み、
大バサミを持って来ました。

そして『井伊直孝』の前に差し出しました。

『井伊直孝』は、
「なんじゃ、それは?」と言うと、

『岡本半介』は、

「馬のたてがみを、
切り揃えるハサミです。」と言うと、

『井伊直孝』は、

「それは知っておる。

『誰か』に犬の耳を刈れ、と言ったのだ。

わしが、刈るわけではない!」と言いました。

『岡本半介』は、

「まずは殿が範をお示し下さい。

殿は、この犬を『庵原主税助』様に、
与えたのではありませんか?

犬というものは忠義なもので、
可愛がってくれる主人には、
どこまでも尽くすものです。

今この犬は可愛がってくれる主人に、
必死になって忠義を尽くしているのです。」と言いました。

『井伊直孝』は、しばらく黙ってから、
「よくぞ申した。」と言って、
機嫌良く『庵原主税助』邸に入って行ったそうです。

江戸時代の愛犬と言えば、
最近読んだ「鬼平犯科帳」に出てきた、
『長谷川平蔵宣以』の愛犬『クマ』を思い出します。

「鬼平犯科帳」の
主人公『鬼平』の愛犬『クマ』は、柴犬のオスで、
元々は本門寺前の菓子屋「弥惣」で飼われていましたが、
「凄い奴」に襲撃され、『長谷川平蔵宣以』が、
脇差のみで、戦う事になり、
絶体絶命の窮地に追い込まれた時に、
「凄い奴」に咬みついて、助けたのが縁で、
飼われるようになりました。

次に、愛読書「鬼平犯科帳」について、
話をします。(続く)
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プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

大阪に住んでいた時、
ジュニアリーダーをしていたので、
キャンプなどの指導などをしていました。

旅が好きで、バイクや車で
北海道や東北、関東などを、

野宿しながら、旅をしていました。

そして、
海外14カ国を、旅をして、

海外の複数の動物園や水族館で、
研修しました。

詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。

先祖は、足利尊氏と戦い、
多々良浜の戦いでは、
敗戦しましたが、

筑後川の戦いなど、
最終的には勝利し、

3代将軍足利義満まで、九州を治め、

中国の「明」と、貿易をしていました。

詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

だから、
高校の時、歴史の先生から、
歴史関係の進路を、
ものすごく強く勧められました。

でも、
生物の方が好きだったので、
獣医になりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、色々な事を書いていますが、
話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

リンクはフリーです。

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