光る動物(23)(カイコ)-カイコを始めた黄帝の話(16)-蜚廉から風伯へ(8)
- 2017/12/03
- 05:05
干し肉にされた『仇侯』の子『秀』と
干し肉にされた『鄂侯』の子『禹』は、
諸侯と盟約を結んで、
東方で反乱を起こしたそうです。
『紂王』は、
自分に逆らうとどうなるかを知らせると言って、
自らも加わり、遠征に向かったそうです。
しかし、抵抗は激しかったので、
何度も遠征を行ったそうです。
その結果、軍費が増大し、死人も多く出て、
国内には、厭戦気分が蔓延しました。
『紂王』の兄『微子啓』は、
穏やかな性格で人望があり、
長兄でしたが、庶長子であったため、
王位を継承せず、地方を治めていました。
『紂王』が、狐狸の精霊『妲己』に言われるまま、
乱暴な政治を繰り返していたので、
『微子啓』は、国の将来の事を心配し、
「以前のあなたは、
雄弁で、頭の回転が速く、力は猛獣を殺すほど強く、
みんなの憧れの存在で、尊敬されていました。
私も、以前のあなたの事は、尊敬していたし、
王にふさわしいと思っていました。
でも、今のあなたは、違います。
これ以上の遠征を行うと、国力が弱って来ます。
あなたの事が好きだから、
何度でも、嫌な事を言います。」と何度も諫めました。
『紂王』は、当然、ムカッとしましたが、
穏やかな兄『微子啓』が、嫌いではなかったので、
処刑は思いとどまり、
得意の弁舌で煙に巻き、遠征は続けました。
『紂王』の2人の異母兄
『微子啓』、『微子衍(微仲衍)』は、
『姫昌』の関係者から、賄賂をもらっていたし、
『姫昌』が有能なので、
活かす道を考えたいと思い、
『紂王』が遠征している間に、
従弟の『微子堅』らと共に、
幽閉されていた『姫昌』に、
「今後は、西方の「周」を治めて、
西方の代表諸侯「西伯」と名乗れ。」と言って、
釈放しました。(続く)
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