これは?(25)-透明?(3)-蝶
- 2012/08/02
- 05:05
メキシコから南アメリカ大陸にかけて、
生息する約320種いる
タテハチョウ科:マダラチョウ亜科:トンボマダラ族の
トンボマダラチョウで、
Greta andromica や、

Pteronymia artena など、

トンボマダラチョウの仲間の多くは、翅が透明で、
Dulcedo polita は、

角度により、光を反射します。

Cithaerias pireta も、

角度により、光を反射します。

このように、トンボマダラチョウの仲間の翅は、
鏡のように光を反射するので、
現地では、「espejito(小さい鏡)」と呼ばれています。
ちなみに、
マダラチョウ亜科やドクチョウ亜科の
オスの腹部の先端に、
ヘアペンシル(毛筆器官)とという毛束を持つものがいます。
通常は腹部に納められていて、見ることが出来ませんが、
オスは、交尾したい時に、ヘアペンシルを出して、
メスをおびき寄せ、その気にさせるフェロモンを分泌するそうです。

ちなみに、
トンボマダラのフェロモンの成分は、
肝毒性のあるピロリジジンアルカロイドという毒が、
含まれていますが、
ピロリジジンアルカロイドは、
植物から摂取し、体内に蓄積させていくそうです。
鳥などの捕食者は、
毒を持つトンボマダラを食べることを避けるそうです。
そのため、トンボマダラは、
極めて飛翔が緩慢だそうです。
ちなみに、
トンボマダラのメスは、
ピロリジジンアルカロイドが、
より多く持つオスとの交尾を好むそうです。
トンボマダラチョウの仲間で、
輝いているので有名な種類がいますが、
その話は、後日…。
ちなみに、
沖縄からオーストラリアに生息する
クロスジヒトリ(Creatonotos gangis)という蛾は、
通常は、写真の通りですが、

ヘアペンシルを出して広げると、

お見事!
ちなみに、Creatonotos gangisのフェロモンにも、
ピロリジジンアルカロイドが、
含まれているそうです。(続く)
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