キツネの話(5)
- 2017/03/18
- 05:05

「エリート」キツネは、成獣になっても人と遊び、きゃんきゃん鳴き、
名前を呼ぶと何処にいても、飛んで来るそうです。
こうした「子供の特質」は、
「知性」を発達させるために有効です。
子供の内は、
驚くほど早く色々な新しい物事を吸収していきます。
実際、人間の赤ちゃんの知的進化を見れば明らかです。
子供のうちなら、複数の外国語でも、すぐに習得します。
しかし、警戒心の無さが、天敵、外敵による
襲撃など生命の危険を招くことがあります。
そのため、あらゆる動物にとって、
知性を発達させる期間は限定的で、
その後は、身を守るために警戒心を発達させてゆきます。
ちなみに、
人間とチンパンジーの遺伝子は98%まで同じだそうです。
遺伝子的にはたった2%しか違わないのに、違うのか?
人間の「赤ちゃんから子供時代」は、
チンパンジーに比べてとても長い。
だから、
人間の子どもはなかなか大人にならず、
ずっと好奇心いっぱいのままです。
そのため、人間の子どもは、チンパンジーよりも、
長い期間、知識を吸収し、
知性を発達させることが出来ると言われています。
そして、その長い子ども時代を最大限に活用して、
人間は大いに知性を発達させることが、
可能となったと言われています。
知性の差は、「子供時代の長さの違い」に、
起因するという事です。
子供時代が長ければ長いほど、
知性は発達させることが可能となる。
しかし、野生動物は、短期間で大人になります。
例えば、草食動物たちは、
生まれた直後から立ち上がる。
何故なら、
動けないと肉食動物に食べられてしまいます。
Dmitri Belyaev氏の実験開始から40年、
4万7千頭のキツネを使って実験を行ったそうです。
しかし、(続く)