古代版-「フーテンの寅」こと『車 寅次郎』?
- 2018/08/27
- 05:05
映画「男はつらいよ」の第1作が公開されたことに由来して、
8月27日は『寅さんの日』だそうです。
映画「男はつらいよ」全48作品は、
1人の俳優が、演じた最も長い映画シリーズとして、
ギネスブックに、登録されています。
動物園勤務の時、
映画「男はつらいよ」が好きだったので、
その登場人物から名前をもらって、
ベンガルトラに、『寅次郎』と『マドンナ』と名付けて、
飼育していました。
ちなみに、自分がオーストラリアなど14カ国を放浪旅をしたのも、
映画「男はつらいよ」の影響を受けていると思います。
残念ながら、『寅次郎』は、2004年に16歳で、
『マドンナ』は、2006年に18歳で死亡しましたが、
トラの平均寿命は、15-20歳なので、
平均寿命は生きた計算になります。
そして、
2001年8月4日の渥美清の5回目の命日に、
葛飾区の柴又八幡神社境内の前方後円墳の古墳から、
6世紀後半(古墳時代後期)のものと思われる
映画「男はつらいよ」の主人公の『寅さん』に似ている
「下総型人物埴輪」が発掘され、
柴又八幡神社古墳出土埴輪として、
東京都の有形文化財に指定されました。
そして、いつしか、その埴輪は、
「寅さん埴輪」と呼ばれるようになりました。
ちなみに、葛飾柴又にある「寅さん記念館」に、
「寅さん埴輪」の複製品も飾ってあります。

見てみると、山高帽と、眉の感じが、
似ています。

映画「男はつらいよ」の寅さんと妹のさくら
ちなみに、
柴又八幡神社古墳の造られた
古墳時代より後になりますが、
奈良時代に、葛飾・柴又に、
「とら」と「さくら」という名前のつく人が、
住んでいたそうです。
奈良の東大寺の正倉院に保存されている
721年に書かれた
「葛飾・柴又地区(下総國葛飾郡大嶋郷)」の戸籍に、
『孔王部 刀良(あなほべ とら)』と
『孔王部 佐久良売(あなほべ さくらめ)』と
読める名前が記載されているそうです。
当時、柴又には42戸、370人が暮らしていましたが、
ほとんどの人が『孔王部』という姓を名乗っていて、
名前は『刀良』が7人、『佐久良売』が2人いたそうです。
映画「男はつらいよ」の『山田洋次』監督は、
「なんたる偶然かと苦笑したものですが、
寅さんと同じ帽子をかぶった珍しい埴輪が発掘され、
顔つきがどことなく似ている上に、
その日は渥美清さんの命日だったことを知って驚きました。
ぼくは霊魂なんて信じない人間ですが、
はるか昔、万葉の時代に生きていた『トラさん』という
強烈な個性の持ち主が、
『寅さん』を主人公にした映画を、
作らせたのかも知れませんね。
もしかして…。」と語っています。