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寄生虫の野望(7)-トキソプラズマ(4)

トキソプラズマに感染している人間の行動は、
同じ特性が、認められたそうです。

男性は、
内向的で、疑い深く、反抗的になり、

女性は、
信頼性があり、従順な傾向になるそうです。

そして、感染者には、反応時間が、
遅いという特徴が認められました。

2011年に行われた調査では、
トキソプラズマに感染している男性は、

感染していない男性よりも、

ネズミと同じく、
ネコの尿のニオイに、
好意的な反応を示したそうです。

ただし、
感染している女性の場合は、

ネコの尿に対して、
好意的ではなかったそうです。

また、
精神科医『E・フラー・トーリー』と
ジョンズ・ホプキンス大学の
『ロバート・ヨルケン』による調査によると、

初めて統合失調症を発症した患者の中には、

全てがトキソプラズマが原因とは言えませんが、
トキソプラズマに感染している人の数が、
非常に多かったそうです。

米メリーランド大学医学部の
Teodor Postlache博士たちは、
女性4万5千人を対象に行った研究で、
トキソプラズマに感染した女性は、
感染していない女性と比べて自殺を試みる割合が、
1.5倍高く、トキソプラズマ抗体レベルが高いほど、
自殺のリスクも高くなることが分かりました。

Fregr博士は、
「トキソプラズマは非常に賢い生物だ。」と言っています。

国により感染率が違い、ブラジル67%、アルゼンチン52%、
フランス45%、スペイン44%、ドイツ43%ですが、

世界人口の3分の1が感染していると言う学者もいます。

通常は、
免疫系に問題なければ、感染しないか、
感染しても不快感や寒気、熱、全身の痛みなどの
風邪様症状を起こすのみで、数日中に治癒し、
日常生活に支障を起こすことはないそうです。

しかし、免疫不全の状態では、
重篤あるいは致死的な状態となる事もあり、

妊娠の初期段階に感染した場合、

流早産や死産の原因になったり、
赤ちゃんに重度の障害を残す場合があるので、

通常は、妊娠初期に検査をして、
感染が疑われる時は、治療を行うそうです。

しかし、
新世界ザルは、
免疫不全の状態や妊娠に関係なく、
重篤な症状になります。

動物園勤務の時、
リスザルがトキソプラズマに感染し、
複数の個体が重篤な状態になり、
治療した事があります。


動物園勤務の時に見慣れた
トキソプラズマ特有の三日月形の虫体

ちなみに、
リスザルのトキソプラズマ感染に関して、
動物園水族館研究発表会で、
発表する準備をしていましたが、
発表する前に、人事異動があり、
発表できませんでした。

トキソプラズマの主な感染経路は、
経口感染なので、

人間は、ネコとの接触で、
感染してしまうことが多いそうです。

トキソプラズマに感染予防は、
手洗いが大切で、
ネコが自由に行き来している庭がある場合は、
手袋やマスクをしてガーデニングすると良いそうです。
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プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

大阪に住んでいた時、
ジュニアリーダーをしていたので、
キャンプなどの指導などをしていました。

旅が好きで、バイクや車で
北海道や東北、関東などを、

野宿しながら、旅をしていました。

そして、
海外14カ国を、旅をして、

海外の複数の動物園や水族館で、
研修しました。

詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。

先祖は、足利尊氏と戦い、
多々良浜の戦いでは、
敗戦しましたが、

筑後川の戦いなど、
最終的には勝利し、

3代将軍足利義満まで、九州を治め、

中国の「明」と、貿易をしていました。

詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

だから、
高校の時、歴史の先生から、
歴史関係の進路を、
ものすごく強く勧められました。

でも、
生物の方が好きだったので、
獣医になりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、色々な事を書いていますが、
話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

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