昔話(79)-糖尿病(20)-バンティング(10)

焦った『バンティング』は、『ベスト』と2人で、
最初に人体投与ができるように、
正式な手続きを踏んで、大学に申し入れました。

そしてついに、
『バンティング』と『ベスト』が抽出したインスリンを、
1922年1月、14歳だったⅠ型糖尿病患者で、
糖尿病性昏睡で、死直前状態の『レナード・トンプン』に、
人類史上、世界で初めて、インスリンを注射しました。

しかし、
精製方法が未熟であったため、
注射の翌日、
注射した腕が、ひどいアレルギー反応で腫れたので、
その後の投与は、中止されました。

『コリップ』は、トロント大学出身だったので、
母校で、成果を出すチャンスと考え、
実験の中止ではなく、
改良するので、継続して欲しいと訴えながら、
寝る間を惜しんで、12日間かけて、
抽出法や投与量などを、検討し直しました。


研究中の『コリップ』

そして、
『コリップ』の抽出したインスリンを注射すると、
アレルギー反応などの副作用も無く、
血糖値が、520mg/dlから、120mg/dlに低下し、
症状が改善したそうです。


『レナード・トンプン』の
左)インスリン投与前の削痩状態  右)インスリン投与後の良好な状態

その後、6人の糖尿病患者に、
投与した所、良好な結果でした。

ちなみに、『レナード・トンプン』は、
27歳の時、糖尿病のコントロールがうまくいかなくなり、
気管支肺炎とケトアシドーシスを併発し死亡したそうです。(続く)
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