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藤原氏と陰陽師と天皇(32)-亀の恩返し(7)

「総持寺」では、
毎年、『藤原山蔭』の命日4月18日に、
御祭儀式として「山蔭流包丁式」が、

鯉を使って、奉納されているので、
誰でも見学する事が出来ます。

18日は、亀の話の始まりの、
観音様の縁日でもあります。

「包丁師」が、雅楽の調べの中、
烏帽子と直垂という装束で現われて、
大きなまな板の前に座り、
食材には、直接手を触れず、
右手に包丁、
左手に真魚箸という長い箸を持ち、



生き物の死骸を食べ物に、
変換させる清めの儀式の懸りを行います。

懸りの方法は、道具を持った両手を、決まった様式で、
空中で交互に動かし、何度も空を切ります。

そして、懸りにより、鯉が、
神や天皇に捧げる物に、清められるそうです。

清められるので、
寺で「なまもの」が、取扱出来るそうです。

そして、
清められた鯉に、素手で触らないように、
箸を使って、包丁を入れ、
頭部、胴体、尻尾に切り分け(切汰)、
それぞれ形を整えられて終了します。

その時の、包丁や箸の動かし方などは、
決められていて、水撫と言うそうです。

整え方は、
「どんな意図によって、
どのような構成にするのか」が決められていて、

その時の儀式や状況によって、
変わるそうです。

その、形は切汰図と言われ、
鯉では、36種類あり、
「洗鯉」、「竜門の鯉」、「長久の鯉」、「神前の鯉」、
「馬場の鯉」、「出陣の鯉」、「梅見の鯉」、「二唯の鯉」、
「花見の鯉」、「戦場の鯉」、「五刀之鯉」など様々な形があります。



ちなみに、「鶴の庖丁式」もあり、
宮中の清涼殿で行われ、
天皇の御前のみ行われるという事です。

その切汰図は、
「式鶴」、「真千年」、「草千年」、
「舞鶴」、「草鶴」、「鷹鶴」などがあります。

他にも、各素材に、
包丁式の名前があります。
「雁の庖丁式」では、
「式雁」、「真雁」、「初雁」、「帰雁」、
「落雁」、「雁やつし」、

「鯛の庖丁式」では、
「藻隠れの鯛」等です。

日本王朝時代より続く厳粛な儀式は、
一見の価値があります。

ちなみに、総持寺の池には、
当然…、



亀がいます。 ついでに、鯉も…。



ちなみに、亀は、
永久不変の象徴「固い甲羅」を持ち、
陸と水中を行きし、長生きなので、
古来より、現生と異界を結ぶ
不思議な力を持つ霊獣と
考えられているそうです。

そして、
千年以上生きた亀は、
吉凶を予知する能力を持つそうです。

ちなみに、
以前、「長寿と不老不死の動物たち」で、
書いたように、亀での長寿記録は、
189歳のアブラルタゾウガメです。
(非公式では、アルダブラゾウガメの
Addwaityaの250歳。)

知っている範囲で、一番長生きの亀は、
『ドリトル先生』で出てくるノアの大洪水を生き延びた、
陸ガメの『ドロンコ』です。

また、「総持寺」は、『一条天皇』、『後一条天皇』、
『白河天皇』、『鳥羽天皇』の勅願所だったそうです。

ちなみに、「総持寺」は、
大阪の寺なので、
伝統を踏まえつつ最新技術が、
導入されています。

それが、正門にある、
おみくじガチャガチャです。

ガチャガチャ

そして…、

総持寺のお土産と言えば、

亀で有名なので、

当然…、

総持寺土産

かりんとう「亀のかえし」でしょう。

機会があれば、ぜひ…。

ちなみに、
実家は、「総持寺」のそばにあるので、
大阪に帰省した時は、必ず、お参りしています。(続く)
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プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

大阪に住んでいた時、
ジュニアリーダーをしていたので、
キャンプなどの指導などをしていました。

旅が好きで、バイクや車で
北海道や東北、関東などを、

野宿しながら、旅をしていました。

そして、
海外14カ国を、旅をして、

海外の複数の動物園や水族館で、
研修しました。

詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。

先祖は、足利尊氏と戦い、
多々良浜の戦いでは、
敗戦しましたが、

筑後川の戦いなど、
最終的には勝利し、

3代将軍足利義満まで、九州を治め、

中国の「明」と、貿易をしていました。

詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

だから、
高校の時、歴史の先生から、
歴史関係の進路を、
ものすごく強く勧められました。

でも、
生物の方が好きだったので、
獣医になりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、色々な事を書いていますが、
話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

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