昔話(102)-糖尿病(42)-治療の歴史(10)

2015年に栃木で、ある7歳の男の子が、Ⅰ型糖尿病になりました。現在の医学では、Ⅰ型糖尿病は、インスリン注射が必要です。しかし、注射のたびに痛みに耐えられず、男の子は泣き叫んだそうです。そして、その男の子が、クリスマスの願い事で、「サンタさん、僕の病気を治して。」と書いたそうです。それを見て、両親は涙したそうです。そして、両親は、インスリン注射をこれからも、一生ずっとやるのは、かわいそうと思いました...

昔話(101)-糖尿病(41)-治療の歴史(9)

人では、食事療法、運動療法で血糖値が正常化しない、あるいは、最初から血糖値が高くて、これらの治療だけでは不十分な場合は、経口血糖降下薬あるいは、GLP-1受容体作動薬を使用します。猫では、経口血糖降下薬で改善しない場合、インスリン注射をします。ただし、経口血糖降下剤ではなく、最初から、インスリン注射を行う事も多いです。何故なら、動物病院で、診察する時は、すでに重度の糖尿病である事が多いからです。糖尿病...

昔話(100)-糖尿病(40)-治療の歴史(8)

欧米人では、インスリンに対する感受性低下が多く、太っている場合が多いです。日本人では、膵臓のインスリン分泌能低下が主な原因なので、痩せている場合が多いです。適切な食事療法や運動などが大切です。ちなみに、過度のストレスは、症状悪化の要因です。人間も動物も、ストレスがかかると、副腎から、ストレスに対抗して、体を活性化するホルモンと体を守るホルモンが分泌されます。これらのホルモンは、共に血糖値を上げる働...

昔話(99)-糖尿病(39)-治療の歴史(7)

もう一つのタイプは、ムクムクと太って、健康そうに見えますが、何かしらの原因で、インスリン分泌の低下とインスリンに対する細胞の感受性の低下により、細胞が糖分を活用できない、「インスリン非依存性(Ⅱ型)」があります。アメリカでは、「非依存性」タイプを、一見、健康そうに見える位、外見が太っていて幸せに見える事と治る可能性がある事から、「ハッピー糖尿病」と呼ぶそうです。猫では、Ⅱ型の「ハッピー糖尿病」がいる...

昔話(98)-糖尿病(38)-治療の歴史(6)

糖尿病には、2つのタイプがあります。糖分を体の細胞に取り込むのを助けるインスリンが不足し、体がガリガリにやせていく「インスリン依存性(Ⅰ型)」タイプ。日本人では、Ⅰ型は少ないのですが、欧米人や犬では、ほとんどがⅠ型だそうです。これは、膵臓のランゲルハンス島のβ細胞が、何らかの理由によって破壊されて、インスリンが不足するので、高血糖となります。その原因は、糖尿病感受性遺伝子が増悪因子として、関係していま...

昔話(97)-糖尿病(37)-治療の歴史(5)

日本人、中国人などアジア人は、欧米人とは比較にならないほど糖尿病になりやすい人種と言われています。その理由は、アジア人は、膵臓のインスリン分泌力が弱いのが特徴で、そこに、食生活の西洋化、運動不足が加わったのが、原因ではないかと考えられているそうです。その患者数は、中国では1億人を超え、世界第1位、インドが第2位、アメリカが3位だそうです。日本は、9位だそうです。動物も人間同様に、糖尿病になります。...

昔話(96)-糖尿病(36)-治療の歴史(4)

インスリンが発見される前の日本の大学病院では、糖尿病の人の腹部に、大量のX線(レントゲン線)を照射したり、アヘンや毒物の亜ヒ酸を飲ませたりと、民間療法的なレベルで、むしろ、体に害を及ぼすような危険な治療でした。そのため、当時、日本の糖尿病の権威で、糖尿病を検査するために、米飯270gと鶏卵2個を与えて、その後、血糖値を測定し、糖尿病を評価するという「坂口試験食」を考案した、東京大学の『坂口康蔵』が...

昔話(95)-糖尿病(35)-治療の歴史(3)

18世紀のスコットランド軍医『ジョン・ ロロ』は外科医ですが、糖尿病の治療で有名です。『ロロ』は、『ドブソン』の血液も甘いという報告で、「高血糖と尿糖」が、解決すべき問題であると考えました。『ロロ』は、「糖尿病は胃の病気であり、糖は、胃で野菜から作られる。」と考えたそうです。そのため、「野菜をなくす。低炭水化物食にする。」という食事療法を考えました。そして、最初にその治療をしたのは、1777年、エ...