これは?(23)-透明?-mantis(9)

大学院(伝染病教室、微生物教室)を卒業する少し前から、松島水族館に勤務しました。魚や動物の事は、飼育係から教えてもらいました。でも、獣医師は、学校を卒業しても半人前で、先輩獣医(お師匠さん)から指導を受けて、初めて1人前の獣医になります。松島水族館の1代目獣医だったので、お師匠さんを探しました。宮城県は、優しい人が多く、すぐに師匠は、見つかりました。ちなみに、宮城県は優しい人が多く、例えば、車を運...

これは?(22)-花?-mantis(8)

花?実は、中央にいるのは、東南アジアに生息するハナカマキリ(Hymenopus coronatus)の幼虫です。今まで、ハナカマキリの幼虫は、その外見に注目され、周囲の花にそっくりな姿をすることで、獲物に気づかれないように身を隠して、獲物を捕るだけの攻撃擬態(ペッカム型擬態)だ と考えられていました。しかし、派手な見た目以外にも、驚くべき方法を、持っている事が最近分かりました。ちなみに、ハナカマキリの初齢幼虫は、赤と...

これは?(21)-アリ?-mantis(7)

アリ?実は、東南アジアに生息しているAsian ant mantis(Odontomantis planiceps)と言います。幼体の頃は、アリに似ていますが、大人になると、こうなります。カマキリと言えども、幼体の頃は弱く、捕食者動物に襲われる可能性が高いので、熱帯アリは、有名なヒアリ(殺人アリ)のように、刺す咬むなどの攻撃が強く、捕食者が避ける可能性が高いので、アリに擬態して、捕食を回避するためのベイツ型擬態と考えられています。でも...

これは?(20)-ダンサー?-mantis(6)

これは、ダンサー?実は、アフリカに住んでいる、体長13cm位のニセハナマオウカマキリです。葉っぱの上で、ポーズを決める英語では、「devil's flower mantis(悪魔の花蟷螂)」と言います。強そう。成虫は、派手ですが、幼虫は、枯れ葉などに擬態しているので、地味な茶褐色です。(続く)...

これは?(19)-枯葉?-mantis(5)

枯葉?実は、マレーシアに棲息する、ヒシムネカレハカマキリ(Deroplatys lobata)と言います。枯葉のような姿をしています。名前の由来は胸がひし形をしているからだそうです。威嚇のポーズ普通の時はこんな感じ。交尾風景で、上にいるのがオスで、下にいるのがメスです。メスは卵がかえるまで大切に守るそうです。似た種類に、マレーシアに棲息する8cm位のマルムネカレハカマキリ ( Deroplatys Truncata)がいます。(続く)...

これは?(18)-生きている枝?-mantis(4)

これは何?つる性植物?小枝?近寄って、顔をみると、エイリアン?実は、東南アジアに棲息する「オオカレエダカマキリ(ドラゴンマンティス)( Paratoxodera cornicollis)」です。脚は、細く、顎も小さく、鎌も細く、華奢に見えますが、体長約20cmの世界最大のカマキリです。胸部、脚などの部分に緑色の葉みたいなものが付いて、枯れ枝に擬態した姿で獲物を待ち伏せて捕食するそうです。大きな細長い体が、龍のように見える...

これは?(17)-ゴースト?-mantis(3)

降霊術をしている所?そして、妖怪が出た?でも、大きく見えるけど、全長5cmと、意外と小さい。「幽霊カマキリ(Ghost mantis)(Phyllocrania paradoxa)」と言って、名前にインパクトがあります。アフリカおよびマダガスカル島に、棲息していて、コウロギなどの昆虫を食べるそうです。大きい方がメスで、小さい方がオスです。ちなみに、日本では、カマキリが、前脚を持ち上げて待ち伏せする姿が、祈っている様に見える事から...

これは?(16)-折り紙?-mantis(2)

これは、枯れ枝?絵画?折り紙?もう少し近くで見ると、違う角度で見ると、何か分からなくなります。色が違うとこんな感じです。もう少し近くで見ると、新世紀エヴァンゲリオンに出てくる使徒?以前、朝日新聞で、ある男の子が、幼虫から大事に育てたカマキリとの別れが、近づいてきたので、男の子はバイオリンを弾き、天国のおじいちゃんによろしくねと言って、涙を流したという話を読んだ事がありますが、名前は、ヨウカイカマキ...

これは?(15)-うんぺい?-mantis(1)

これは、秋田のスーパーでよく見かける和菓子のうんぺい?実は、タンザニアなどのアフリカに住むカマキリの、アフリカメダマカマキリ(Pseudocreobotra wahlbergii)です。全長4cm位で、4-8カ月で、成虫になり、成虫の寿命は、1-2カ月です。ちなみに、ジャワなどのアジアに住むコモンフラワーマンティスや、マレーシアなどのアジアに住むヒョウモンカマキリも羽に模様が付いています。(続く)...

寄生虫の野望(7)-トキソプラズマ(4)

トキソプラズマに感染している人間の行動は、同じ特性が、認められたそうです。男性は、内向的で、疑い深く、反抗的になり、女性は、信頼性があり、従順な傾向になるそうです。そして、感染者には、反応時間が、遅いという特徴が認められました。2011年に行われた調査では、トキソプラズマに感染している男性は、感染していない男性よりも、ネズミと同じく、ネコの尿のニオイに、好意的な反応を示したそうです。ただし、感染し...

寄生虫の野望(6)-トキソプラズマ(3)

トキソプラズマは、ネズミだけではなく、人間も影響を受ける事があります。チェコの進化生物学者Jaroslav Fregr博士は、「トキソプラズマは、人間も含めて、動物の脳をコントロールしている。」という学説を、主張しました。  何故なら、1990年、Fregr博士の同僚の研究者が、トキソプラズマの新たな診断テストを開発したので、Fregr博士が、試験に参加しました。その結果、Fregr博士が、トキソプラズマに感染している事が分か...

寄生虫の野望(5)-トキソプラズマ(2)

スウェーデンのカロリンスカ研究所感染症学センターのAntonio Barragan博士たちが、マウストキソプラズマの寄生場所を調べた結果、トキソプラズマを殺すはずの樹状細胞に、寄生している事を発見しました。白血球の1種の単球が、組織内に移動するした後、免疫力を高める樹状細胞に変化しますが、トキソプラズマが、その樹状細胞の中で、神経伝達物質であるGABA(ガンマ・アミノ酪酸)を作り、同じ樹状細胞の外側にあるGABA受容体を...

寄生虫の野望(4)-トキソプラズマ(1)

哺乳類も寄生虫に、コントロールされることがあります。1908年に、北アフリカの国々に生息する齧歯目のアトラスグンディの脾臓から、原虫のトキソプラズマが初めて発見されました。ちなみに、トキソプラズマの学名 (Toxoplasma gondii)の、gondiiは、アトラスグンディが由来だそうです。トキソプラズマは、ネコやネズミだけでなく、ネコの糞などを介して、人間も含めて、哺乳類や鳥類などほぼ全ての温血動物脊椎動物に寄生し...

寄生虫の野望(3)-コマユバチ(2)

コマユバチのカリヤコマユバチは、トウモロコシの害虫アワヨトウの幼虫に、産卵管を刺し、数秒で、約40-100個の卵を産み付けるそうです。そして、カリヤコマユバチの卵巣から、アワヨトウの幼虫が持つタンパク質と構造がよく似たタンパク質が分泌され、卵を包むそうです。そのため、異物と認識しないので、自分の細胞として認識するので、免疫系が働かないと推測されています。その上、約1億年前にコマユバチの染色体に、ポ...

寄生虫の野望(2)-コマユバチ(1)

コマユバチは、世界で5千種以上、日本で3百種以上いて、全ての種が、ほかの昆虫に寄生する寄生蜂だそうです。コマユバチのブードゥー・ワスプは、シャクガの幼虫に、産卵管を刺し、約80個の卵を産み付けるそうです。体内で孵化したブードゥー・ワスプの幼虫は、生きているシャクガの幼虫を少しづつ食べて、成長して、ブードゥー・ワスプの幼虫が、シャクガの幼虫の体内から出て、蛹になるそうです。しかし、シャクガの幼虫は、...

寄生虫の野望(1)-ロイコクロリディウム

寄生虫に、宿主が支配されることがあります。有名なところでは、映画「パラサイト・イヴ」でも紹介されていた吸虫のロイコクロリディウム(レウコクロリディウム)。ロイコクロリディウムは、終宿主の鳥で卵を産み、中間宿主のカタツムリで成長するそうです。まずは、鳥の糞の中にロイコクロリディウムの卵があり、カタツムリに食べられるのを、じっと待っています。カタツムリに食べられると、カタツムリの体内でふ化し、成長して...

キツネの話(6)

スターリン独裁時代のソ連は、遺伝子の存在を認めなかったそうです。何故なら、「生まれつき決まっている。」という遺伝子の存在を認めてしまったら、人は努力をしなくなってしまうと恐れたからだそうです。遺伝子の概念は、ソ連の思想や国体を脅かす存在だったそうです。そのため、キツネの遺伝子研究は、途中で中断を余儀なくされたそうです。そして、スターリンに重用された農学者Trofim D. Lysenkoが、『ロシア科学アカデミー...

キツネの話(5)

子供は、色々なものに興味を持ち遊びます。「エリート」キツネは、成獣になっても人と遊び、きゃんきゃん鳴き、名前を呼ぶと何処にいても、飛んで来るそうです。こうした「子供の特質」は、「知性」を発達させるために有効です。子供の内は、驚くほど早く色々な新しい物事を吸収していきます。実際、人間の赤ちゃんの知的進化を見れば明らかです。子供のうちなら、複数の外国語でも、すぐに習得します。しかし、警戒心の無さが、天...

キツネの話(4)

「新世代のキツネ」のホルモンを調べたところ、 「野生のキツネ」と比べて、「セロトニン」が、飛躍的に高くなり、「アドレナリン」が、格段に低くなっていることが分かりました。「セロトニン」は、幸せホルモンとも呼ばれ、安定した精神状態を保つ神経伝達物質です。ちなみに、犬猫の不安な状態を改善する時に投与する事もあります。「アドレナリン」は、攻撃ホルモンとも呼ばれ、心拍数を上げたり、表皮の血管を収縮し、興奮状...

キツネの話(3)

「エリート」は、生後1ヶ月頃から、「人間馴化」の兆候を示したそうです。「エリート」の割合は、交配10代目で18%、交配20代目で35%、現在は70-80%と、交配が進むにつれ、「エリート」の割合が増えていったそうです。そして、8-10代目で、毛色の変化が現れました。特に顔面に白い毛の色の部分が見られたそうです。そして、耳が垂れたり、青い目になったりと形態の変化が起きたそうです。そして、15-20代...

キツネの話(2)

キツネと人間との接触は給餌の時だけで、人間による訓練は一切行わなかったそうです。 そして、顔の前に手を出しても、噛みつかない攻撃性の低い個体を掛け合わせて、「従順なキツネ」に品種改良していったそうです。ちなみに、動物園勤務の時、保護されたキツネを、飼育した事がありますが、野生のキツネ」は、警戒心が強く、人間に対して攻撃的でした。そして、研究所では、形態ではなく、性格を重視した交配を重視し、最初に、...

キツネの話(1)

動物園勤務の時は、秋田市民の皆さんの前で色々な話をしていましたが、動物園を辞めてからは、沢山の人の前で、話す機会はありませんでしたが、秋田市役所の依頼で、久しぶりに犬猫から野生動物まで色々な動物の話をしました。コンパニオンアニマルを語るには、野生動物が人に飼われるまでの歴史が大切だと思います。その事を知らない、動物を人間が愛護してやるという上から目線の、ある社団法人には、系統だった考えが、面白くな...

これは?(23)-ダムのゴミ?

イタリアにあるダムの急斜面の壁に付いている点は、何?ダムの汚れ?少し近付いてみると、ゴミ?もう少し近くに寄ると、壁に動物がへばり付いている。さらに近くに寄ってみると、答えは、Alpine Ibexです。ダムの壁に付いている塩やミネラル分を舐めているそうです。ちなみに、他にも塩やミネラル分を、求めている生物もいます。コンゴウインコが集まって、ゾウは洞窟に入って、シロイワヤギは、危ない崖を通って、不安定な足場で...

ワニvsヘビ

 ナショナルジオグラフィックによると、 南米コロンビアで、フロリダ大学の研究者が、6000万年前の新種のワニ「Cerrejonisuchus improcerus」の化石を発見したそうである。大きさは2m。 2mもあれば、無敵なようだが、上には上がいる。 ワニの化石の近くで、同時代の地層から、「Titanoboa cerrejonensis」というヘビの化石も見つかった。推定で、体長13mで体重1140kg以上と超巨大でティラノサウルス並。体の...

カラス対策

最近、東京都では、絶滅危惧種の渡り鳥コアジサシをカラスから守るため、ミツバチの巣箱を置く実験を始めた。黒色のものを攻撃するというハチの特性をいかし、卵やひなを狙うカラスを近づかせないのが狙い。ミツバチを飼うようになってからはカラスを見かけなくなったという。現在、この場所のコアジサシの巣は約2万匹のミツバチによってパトロールされているという。 大森山動物園勤務時代、カラスが、展示動物の毛をむしったり...

火星から来たアリ

 アマゾンは常に新種が見つかる可能性が高い。2008年に、テキサス大学の学生が、ブラジルのマナウスで、新種のアリを発見した。 働きアリとみられる個体が1匹見つかっただけ。(この流れは、オーストラリアで、3匹見つかり、その後40年間見つからなかった幻の化石アリのアカツキアリに似ている。)DNA分析の結果、主要なアリの系統から1億年以上前に、分岐した種の唯一の生き残りであると分かった。 色白で目を持たな...

昔話(4)(犬-第3話)播州犬寺物語(2)

『枚夫』は2頭の愛犬に「戦場で死ぬのは仕方がない。でも、あのような者に、ここで殺されるのは、末代までの恥。そのような事は、耐えられない。だから、自分が死んだら、誰にも見つからないように、 自分の死体を全部食べてくれ。」と頼んだそうです。すると、2頭は留守居の方に走り出し、1頭は、留守居の持っていた弓の弦を噛み切り、もう1頭は留守居の喉に噛みつき殺したそうです。その後、『枚夫』は妻を追い出したそうで...

昔話(3)(犬-第3話)-播州犬寺物語(1)

その昔、「蘇我入鹿」の召集に応じて兵庫県神崎に住む『枚夫(牧夫)(枚夫長者)』が、 都に出征しました。しかし、『枚夫』が不在の間に、妻と留守居が不倫関係となったそうです。 『枚夫』は、役目が終わったので、家に戻って来たそうです。無事に戻って来たうえ、手柄をたてたので、その夜は、宴会になりました。その時、留守居が明日、気分転換に山歩きをしようと誘ってきました。そして、翌日 『枚夫』は、白い雄犬と黒い雌...

昔話(2)(犬-第2話)-丁未の乱(2)

アフガニスタンのタリバン政権との戦争の時、乗っていたヘリコプターが攻撃され、米海軍特殊部隊シールズの下士官Jon Tumilsonが戦死しました。葬儀はアイオワ州で行われたそうです。その葬式の時、棺の前で横たわり、その場を離れようとしなかったのは、戦地での軍用犬であり親友だったラブラドールのHawkeyeでした。床にいるのが、Hawkeye。軍友のNikki Virgilioは、「Hawkeyeは軍用犬でしたが、それ以上にJon Tumilsonの親友で...

昔話(1)(犬-第1話)-丁未の乱(1)

映画にもなった漫画家 村上たかし氏の『星守る犬』を読んで、『日本書紀』に書かれている犬の話を、思い出したので、その話をします。今から1400年位前、仏教派と神道派との権力闘争のため、蘇我氏と物部氏が戦った『丁未の乱』時に、それは起こりました。激しい戦いでしたが、仏教推進派の蘇我氏が勝ちました。 物部氏に仕えていた『捕鳥部万(鳥取部万)(捕鳥部萬)』は、 普段は、朝廷に献上するため、愛犬の白い犬と一緒...

クローン動物(9)ーがん探知犬(8)

皮膚細胞は多種多様な揮発性有機化合物(VOC)を、放出していることが知られています。それらの多くは匂いのある物質であるため、がん、 遺伝子疾患、ウイルス・細菌感染などによって、化合物の組成が変わることで匂いも変わると考えられ、病気の診断に利用できる可能性が考えられています。 フィラデルフィアにあるモネル化学感覚研究所のGeorge Preti博士らにより、人の健康なメラニン細胞と皮膚癌のメラノーマから放出されるVOC...

クローン動物(8)ーがん探知犬(7)

漆畑社長は、幼い時に一命をとりとめてから、嗅覚が敏感になったそうです。そして、お姉さんをがんで亡くされ、看病したときにお姉さんの臭いが、変化したのを感じたそうです。そして、がんを臭いで診断する「がん探知犬」に、興味を持ったそうです。そして、現在は「マリーン」に負けないようながんの臭いを判定する機械の「人工鼻」も研究中だそうです。その話は、後で…。韓国のRNL Bio社によると、クローン犬は、日本に送られて...

クローン動物(7)ーがん探知犬(6)

そのため、日本の株式会社シームスが、ソウル大学の李柄千(Lee Byeong-Chun)教授率いるクローンチームと韓国のRNL Bio社に、「がん探知犬マリーン」のクローン犬の育成を要請したそうです。そして、「がん探知犬マリーン」の採取した皮膚をもとにして、クローン犬4頭の作成にも成功したそうです。ちなみに、株式会社シームスは、再生医療や香りの力を使った商品を、開発しているユニークな会社です。例えば、お菓子屋の店頭で甘...

クローン動物(6)ーがん探知犬(5)

また、宮下教授と日本医科大学乳腺科の飯田信也准教授と共同で実施した乳がんの研究においても、「マリーン」は初期から末期までの、乳がん由来の尿サンプル50例あまりについて、全て嗅ぎ当てましたそうです。ただし、一方、乳腺の良性疾患数例については1例のみ、「マリーン」はがんと判断したそうです。この1例は急速に増大し臨床的にも乳がんとは、区別が難しい良性腫瘍だったそうです。一方、多くの健常人のサンプルについ...

クローン動物(5)ーがん探知犬(4)

その訓練方法は、がん患者由来の尿サンプルの臭いを、事前にかがせて覚えさせた後に、がんサンプルとコントロールサンプルとを、見分けさせる訓練を何度も繰り返し行うそうです。ほめられるとやる気が出るので、がんサンプルを嗅ぎ当てたときには、テニスボールを使って遊ぶという「報酬」を与えているそうです。このようにしてがん由来のサンプルとそうでないものを見分ける能力を、身につけさせたそうです。そして、がんを探知す...

クローン動物(4)ーがん探知犬(3)

「がん探知犬」を研究している日本医科大学の外科学の宮下正夫教授によると、「「がん探知犬」は、人間の呼気や尿の匂いを嗅ぎ、早期がんでも非常に高い精度で、30種類以上のがんの匂いを嗅ぎ分けることが、研究成果から明らかになってきました。その研究成果が、医学学会において発表され、科学的にも認知されるようになりました。」とのこと。そして、宮下教授と千葉県の「セントシュガーがん探知犬トレーニングセンター」の佐...

クローン動物(3)ーがん探知犬(2)

最初の報告から15年が経過した2004年に、今度は症例報告ではなく、144名の尿サンプルを用いた、大規模な研究が行われ、その結果が、British Medical Journalに発表されました。それによると、6匹の犬に対して7ヶ月間をかけて、膀胱がん患者に由来する尿を、嗅ぎ分けるための訓練を行われたそうです。その結果、54回のテストのうち、22回膀胱がん尿を嗅ぎ当て、その成功率は、41%だったそうです。これは、偶然の...

クローン動物(2)ーがん探知犬(1)

今年の2月に、英王室のコーンウォール公妃(カミラ夫人)が、犬が人の低血糖症やがんを見つけ出す訓練が行われてる英国の「Medical Detection Dogs」を視察しました。そこで、今回は、人間のがんを早期に見つける「がん探知犬」について話します。「がん探知犬」に関連する初めての報告は1989年に発行された医学雑誌The Lancetです。それは、ロンドンの皮膚科医が経験したものでした。ある女性が、足に小さな隆起性のアザをみつ...

クローン動物(1)

前回、韓国で、赤く光るクローン猫を作り出した話をしましたが、クローンでは、韓国の会社RNL Bio社が有名です。数年前、Ra Jeong-Chan最高経営責任者は、犬の脂肪組織から、2頭のクローン犬を誕生させる事に、成功したと発表しました。体細胞ではなく脂肪組織由来の幹細胞を使って、犬のクローンに成功したのは世界初との事。その方法は、ビーグル犬から脂肪組織を採取、抽出した幹細胞を分割した上で培養し...

光る動物(7)

ニョロニョロは、全身が発光するのですが、色は青・黄・赤・灰色に変化するそうです。ニョロニョロと同じく、光る動物は緑だけではありません。韓国には、赤く光る猫や犬もいます。2007年に韓国慶尚大学の動物クローン専門家Kong Il-keun氏率いる研究チームが、猫の皮膚組織の赤色蛍光タンパク質(RFP)を操作して暗い場所で紫外線を当てると赤く光るクローン猫を作り出しました。通常の光の下では普通のアンゴラ猫と同じに...

光る動物(6)

水族館・動物園勤務時代は、日本と世界の水族館・動物園を沢山視察しました。クラゲで有名な山形の『加茂水族館』にも、お邪魔した事があるのですが、その時に『村上龍男』館長が、忙しい中、ユニークな解説で館内を案内してくれました。その村上館長が執筆した写真集「加茂海岸のクラゲ」と共に、『下村脩』博士にノーベル賞受賞のお祝いの手紙を書いたそうです。その手紙に、水族館の経営危機をクラゲ展示で脱した事と、「たくさ...

光る動物(5)

GFPを使うことで、ある瞬間に止まっていた生命情報を、生きたまま追跡できるようになったのです。その為、世界中の多くの研究者たちがGFPに夢中になったそうです。GFPは直接、病気の治療に使われてはいませんが、発生したがん細胞がどこに転移するのか、複雑に絡んでいる神経細胞が、どのような空間的な広がりを持っているかなど、これまで生命科学者が抱いていた疑問を、生きた状態のまま解明することを可能にしました。...

光る動物(4)

その活用法は、GFP遺伝子を他の動物に導入するという事です。GFP遺伝子を線虫に導入すると、導入した部分が発光したのです。即ち、GFP遺伝子を異なる種類の動物の中に導入すれば、導入部分が光るので、遺伝子を観察できる事が分かったのです。GFPは遺伝子からタンパク質がつくられた時に、自らが化学反応を起こして蛍光タンパク質になります。だから、動物や植物など区別することなく、細胞の中にGFPの遺伝子を導入...

光る動物(3)

何故問題か?それは、イクオリンが放つ光の色は青、オワンクラゲの光の色は緑だからです。研究の結果、クラゲの体内に、イクオリンの他に蛍光タンパク質「緑色蛍光タンパク質(GFP)」が、存在しているため緑に光る事が分かりました。そして、GFPがある波長の光を吸収し、より波長の長い光を放出する機能が、ある事を突き止めました。イクオリンの放つ青い光がGFPに当たることで、GFPはその光のエネルギーを吸収し、より...

光る動物(2)

ムーミン谷では、ニョロニョロ(Hattifnatt)の話をすることは、上品なことではないとされているそうです。でも、偶然ニョロニョロの写真が撮影できたので、少し話をします。ニョロニョロは、夏至祭の前日に蒔かれた「ニョロニョロの種」から生まれるそうです。電気をエネルギー源として、雷などで充電をするそうです。体は電気を帯びていて、全身が発光しているそうです。ニョロニョロは、電気で発光しますが、今回は、電気で光る...