寄生虫の野望(7)-トキソプラズマ(4)

トキソプラズマに感染している人間の行動は、同じ特性が、認められたそうです。男性は、内向的で、疑い深く、反抗的になり、女性は、信頼性があり、従順な傾向になるそうです。そして、感染者には、反応時間が、遅いという特徴が認められました。2011年に行われた調査では、トキソプラズマに感染している男性は、感染していない男性よりも、ネズミと同じく、ネコの尿のニオイに、好意的な反応を示したそうです。ただし、感染し...

寄生虫の野望(6)-トキソプラズマ(3)

トキソプラズマは、ネズミだけではなく、人間も影響を受ける事があります。チェコの進化生物学者Jaroslav Fregr博士は、「トキソプラズマは、人間も含めて、動物の脳をコントロールしている。」という学説を、主張しました。  何故なら、1990年、Fregr博士の同僚の研究者が、トキソプラズマの新たな診断テストを開発したので、Fregr博士が、試験に参加しました。その結果、Fregr博士が、トキソプラズマに感染している事が分か...

寄生虫の野望(5)-トキソプラズマ(2)

スウェーデンのカロリンスカ研究所感染症学センターのAntonio Barragan博士たちが、マウストキソプラズマの寄生場所を調べた結果、トキソプラズマを殺すはずの樹状細胞に、寄生している事を発見しました。白血球の1種の単球が、組織内に移動するした後、免疫力を高める樹状細胞に変化しますが、トキソプラズマが、その樹状細胞の中で、神経伝達物質であるGABA(ガンマ・アミノ酪酸)を作り、同じ樹状細胞の外側にあるGABA受容体を...

寄生虫の野望(4)-トキソプラズマ(1)

哺乳類も寄生虫に、コントロールされることがあります。1908年に、北アフリカの国々に生息する齧歯目のアトラスグンディの脾臓から、原虫のトキソプラズマが初めて発見されました。ちなみに、トキソプラズマの学名 (Toxoplasma gondii)の、gondiiは、アトラスグンディが由来だそうです。トキソプラズマは、ネコやネズミだけでなく、ネコの糞などを介して、人間も含めて、哺乳類や鳥類などほぼ全ての温血動物脊椎動物に寄生し...

寄生虫の野望(3)-コマユバチ(2)

コマユバチのカリヤコマユバチは、トウモロコシの害虫アワヨトウの幼虫に、産卵管を刺し、数秒で、約40-100個の卵を産み付けるそうです。そして、カリヤコマユバチの卵巣から、アワヨトウの幼虫が持つタンパク質と構造がよく似たタンパク質が分泌され、卵を包むそうです。そのため、異物と認識しないので、自分の細胞として認識するので、免疫系が働かないと推測されています。その上、約1億年前にコマユバチの染色体に、ポ...

寄生虫の野望(2)-コマユバチ(1)

コマユバチは、世界で5千種以上、日本で3百種以上いて、全ての種が、ほかの昆虫に寄生する寄生蜂だそうです。コマユバチのブードゥー・ワスプは、シャクガの幼虫に、産卵管を刺し、約80個の卵を産み付けるそうです。体内で孵化したブードゥー・ワスプの幼虫は、生きているシャクガの幼虫を少しづつ食べて、成長して、ブードゥー・ワスプの幼虫が、シャクガの幼虫の体内から出て、蛹になるそうです。しかし、シャクガの幼虫は、...

寄生虫の野望(1)-ロイコクロリディウム

寄生虫に、宿主が支配されることがあります。有名なところでは、映画「パラサイト・イヴ」でも紹介されていた吸虫のロイコクロリディウム(レウコクロリディウム)。ロイコクロリディウムは、終宿主の鳥で卵を産み、中間宿主のカタツムリで成長するそうです。まずは、鳥の糞の中にロイコクロリディウムの卵があり、カタツムリに食べられるのを、じっと待っています。カタツムリに食べられると、カタツムリの体内でふ化し、成長して...

キツネの話(6)

スターリン独裁時代のソ連は、遺伝子の存在を認めなかったそうです。何故なら、「生まれつき決まっている。」という遺伝子の存在を認めてしまったら、人は努力をしなくなってしまうと恐れたからだそうです。遺伝子の概念は、ソ連の思想や国体を脅かす存在だったそうです。そのため、キツネの遺伝子研究は、途中で中断を余儀なくされたそうです。そして、スターリンに重用された農学者Trofim D. Lysenkoが、『ロシア科学アカデミー...

キツネの話(5)

子供は、色々なものに興味を持ち遊びます。「エリート」キツネは、成獣になっても人と遊び、きゃんきゃん鳴き、名前を呼ぶと何処にいても、飛んで来るそうです。こうした「子供の特質」は、「知性」を発達させるために有効です。子供の内は、驚くほど早く色々な新しい物事を吸収していきます。実際、人間の赤ちゃんの知的進化を見れば明らかです。子供のうちなら、複数の外国語でも、すぐに習得します。しかし、警戒心の無さが、天...

キツネの話(4)

「新世代のキツネ」のホルモンを調べたところ、 「野生のキツネ」と比べて、「セロトニン」が、飛躍的に高くなり、「アドレナリン」が、格段に低くなっていることが分かりました。「セロトニン」は、幸せホルモンとも呼ばれ、安定した精神状態を保つ神経伝達物質です。ちなみに、犬猫の不安な状態を改善する時に投与する事もあります。「アドレナリン」は、攻撃ホルモンとも呼ばれ、心拍数を上げたり、表皮の血管を収縮し、興奮状...

キツネの話(3)

「エリート」は、生後1ヶ月頃から、「人間馴化」の兆候を示したそうです。「エリート」の割合は、交配10代目で18%、交配20代目で35%、現在は70-80%と、交配が進むにつれ、「エリート」の割合が増えていったそうです。そして、8-10代目で、毛色の変化が現れました。特に顔面に白い毛の色の部分が見られたそうです。そして、耳が垂れたり、青い目になったりと形態の変化が起きたそうです。そして、15-20代...

キツネの話(2)

キツネと人間との接触は給餌の時だけで、人間による訓練は一切行わなかったそうです。 そして、顔の前に手を出しても、噛みつかない攻撃性の低い個体を掛け合わせて、「従順なキツネ」に品種改良していったそうです。ちなみに、動物園勤務の時、保護されたキツネを、飼育した事がありますが、野生のキツネ」は、警戒心が強く、人間に対して攻撃的でした。そして、研究所では、形態ではなく、性格を重視した交配を重視し、最初に、...

キツネの話(1)

動物園勤務の時は、秋田市民の皆さんの前で色々な話をしていましたが、動物園を辞めてからは、沢山の人の前で、話す機会はありませんでしたが、秋田市役所の依頼で、久しぶりに犬猫から野生動物まで色々な動物の話をしました。コンパニオンアニマルを語るには、野生動物が人に飼われるまでの歴史が大切だと思います。その事を知らない、動物を人間が愛護してやるという上から目線の、ある社団法人には、系統だった考えが、面白くな...

これは?(15)-ダムのゴミ?

イタリアにあるダムの急斜面の壁に付いている点は、何?ダムの汚れ?少し近付いてみると、ゴミ?もう少し近くに寄ると、壁に動物がへばり付いている。さらに近くに寄ってみると、答えは、Alpine Ibexです。ダムの壁に付いている塩やミネラル分を舐めているそうです。ちなみに、他にも塩やミネラル分を、求めている生物もいます。コンゴウインコが集まって、ゾウは洞窟に入って、シロイワヤギは、危ない崖を通って、不安定な足場で...

これは?(14)-地獄の王様?

これは、何?地獄の王様?実は、太平洋、大西洋、インド洋に分布し、長い和名で有名な、ジョルダンヒレナガチョウチンアンコウ(Caulophryne jordani)という水深1000m以上の深海に棲むヒレナガチョウチンアンコウの仲間です。体長は雌では20cm位だそうです。アンコウに特徴的な発光器官を持たず、長いヒレで、餌の魚などを捕らえているそうです。お腹は、沢山食べ物が入るように大きくなっています。乾燥するとこんな感じ...

これは?(13)-海のハエトリグサ?

これは、何?2010年4月20日夜、メキシコ湾沖合80km、水深1522mで、海底油田掘削作業中だったトランスオーシャン社が管理する石油掘削施設「ディープウォーター・ホライズン」で、技術的不手際から、掘削中の海底油田から逆流してきた天然ガスが引火爆発し、海底へ伸びる掘削パイプが折れて、約78万キロリットルもの大量の原油が、メキシコ湾へ流出し、被害規模、数百億USドルと言われている事故がありました。その...

これは?(12)-寄生獣?

これは、何?怪獣?寄生獣?毛の生えた怪物?実は、一般にはゴカイ類と呼ばれることが多い多毛類のウロコムシ科の一種で、Eulagisca gigantea だそうです。南極の海底に棲んでいるそうです。その恐ろしい顔は、普段は体の中に埋めているそうです。だから、顔を見る為には、体から顔を押し出します。危険を感じるとウロコをすぐに落とすため、完璧な標本は無いそうです。次こそ怪獣?実は、Eulagisca gigantea と同じウロコムシの...

これは?(11)-スネ夫?

これは何?アニメのキャラクター?ドラえもんに出てくる骨川スネ夫?実は、カメムシ目のアカハネナガウンカと言います。成虫は、体長5mm位で、10mmと体長より長い透明な翅が特徴です。イネ科の雑草の汁を食べるそうです。ススキの葉に止まっているのを、時々見かけます。(続く)...

これは?(10)-海の街灯?

これは、何?インテリア?電灯?実は、深海2200-3000mの のブラックスモーカー周囲に、生息する高さ50cm位の海綿動物のPING PONG TREE SPONGE (chondrocladia lampadiglobus)です。海流によって漂ってきたプランクトンを、ピンポン玉の形をしたスポンジ部分で捕食しているそうです。(続く)...

これは?(9)-留め金の付いている道具?

これは、何?留め金の付いている道具?蛇?答えは、クロスキバホウジャク(hummingbird hawkmoth)という蛾の舌です。蜜を吸いやすいように、舌はぎざぎざしていて、二股に分かれています。留め金みたいに見えるのは、味を感じる所です。ちなみに、鳥のメジロの舌も、花の蜜を吸いやすいように、筆状になっているそうです。メジロの舌(続く)...

これは?(8)-針金で作った虫?

これは、何?針金で作った?正面から見ると答えは、大きさは5cm位のバッタ目キリギリス科ツユムシの仲間のサルオガセギス(Lichen Katydid:学名 Markia hystrix)です。中南米の熱帯雨林地帯の雲霧林に生息しています。完全草食系のサルオガセギスは、地衣類のサルオガセとそっくりに擬態して、外敵の目から逃れ、サルオガセなどの地衣類を食べています。(続く)...

これは?(7)-海の悪魔?

これは、悪魔?人面魚?こびとづかんのカクレモモジリ?シーマン?正解は、英国「醜い動物保存協会」による新マスコットを決める投票で、堂々の一位に輝いた、深海魚のカサゴ目ウラナイカジカ科のニュウドウカジカ(Psychrolutes marcidus)。ニュウドウカジカの名前の由来は、顔がお坊さんのように見えたので、入道カジカと名づけられたそうです。600-1200mの深海に棲むので、深海の強い水圧に耐えれるように、体は柔らか...

これは?(6)-乾燥したエイリアン?

これは、何?乾燥したエイリアン?怪獣?人魂?面妖な妖怪?答えは、有明海に棲むスズキ目ハゼ科のワラスボという魚。以前、大牟田市にあったテーマパークの「ネイブルランド」の水族館で初めて見て、面白いと思いました。有明海の固有種で、干潟の泥中に巣穴を掘って生息し、潮が満ちると海中に泳ぎだし、小魚・貝類・甲殻類などを食べるそうです。仔魚は、普通の魚の顔をしていて、目と水平に開いた口ですが、成長するにつれ目が...

これは?(5)-海のオカメインコ?

海に住んでいるオカメインコ?角度を変えたら?陸に住んでいる本物のオカメインコとは、少し違った。正面から見れば、眼鏡をかけたキャラクター?アニメのキャラクター?フグ?違う角度から見てみると?透明になると?何だか、ますます分からなくなってきた。実は、絶滅危惧種のキタノクジャクイカ( Taonius borealis)です。北太平洋の深海に生息し、体長は、約50cmです。足を広げると、イカに見えてきた。(続く)...

これは?(4)-かえるの王様?

これは?アニメのキャラクター?もしかして、ピノキオの『ジミニー・クリケット』?カエルの王様?少し怒っている?答えは、南米熱帯雨林に生息するバッタ目のThorny Devil katydid( Panacanthus cuspidatus)、 別名(Spiny devil katydid) です。横から見ると、角の生えた普通のバッタです。(続く)...

これは?(3)-使徒?

これはエヴァンゲリオンに出てくる使徒?踊っている?地上に舞い降りてきた天使?妖精?では、裏から見ると漫画の「デビルマン」に出てきた「シレーヌ」?実は、英国に生息しているトリバガ科のWhite Plume Moth(Pterophorus pentadactyla)という、2-3cmの小型の蛾です。6月から7月の夕暮れに、草原や庭を飛び回っているそうです。(続く)...

これは?(2)-ババヘラアイス?

これは、イベント会場でよく見かける、秋田名物ババヘラアイス?1953年頃より、秋田で、地元農家の「ババ(秋田弁でおばあさんの意味)」が、空いた時間にアイスを売り歩いたのが始まりだそうです。国道沿いやお祭り、イベント会場で見られ金属製の専用ヘラを使ってアイスを盛ることから、「ババヘラ・アイス」と呼ばれています。シャーベットのような食感で、定番は、イチゴ風味の「ピンク」とバナナ風味の「黄色」の2色アイ...

これは?(1)-ムーミン?

ムーミンを、ついに見つけた!初めて買った英語の本は、ペーパーバックの「ムーミン谷の彗星」という本でした。長い間、ムーミンを探していました。ムーミンは、いると信じていました。あれ?正面から見ると豚?実は、深海に住むサメハダホウズキイカ科のゴマフホウヅキイカ(Helicocranchia pfefferi)です。発色すると、こんな感じです。(続く)...

猫が好きなゴリラの話(6)

猫好きなのは相変わらずで、今でもスタッフの飼い猫や動物愛護団体の猫たちから、時々、訪問を受けています。誕生日には、必ず猫が遊びに来るそうです。『Ms. gray』が遊びに来ました。頭に猫を乗せるのが好きなので、『Ms. gray』を乗せているところ。『Ms. Gray』、『Ms.Black』とおもちゃで遊んでいる。日本の上から目線の愛護団体が、この事を知ったら、目くじらを立てて、非難すると思います。『ココ』は、アメリカで育ってい...

猫が好きなゴリラの話(5)

新しく来たこの名前は、『SMOKY』。名前の由来は、毛が煙の色をしているからだそうです。『ALL BALL』の兄弟だそうです。『SMOKY』だから、たばこの煙を出すジェスチャーの手話をしています。『SMOKY』は、毎日、『ココ』やスタッフについて回り、なでたり毛づくろいして欲しいとせがんでいました。また、敷地のホリネズミの数を減らすのに、貢献していたそうです。毎晩『ココ』を見回った後、オフィスに上がって夜間の仕事をして...

猫が好きなゴリラの話(4)

『ALL BALL』が死んで、しばらくして、心理学の研究者の『ムーリン』が、手話で、『ココ』と話したそうです。『ムーリン』が「このゴリラのぬいぐるみは生きているの、それとも死んでいる?」と聞くと、『ココ』は、「死んでいる さようなら。」と答えたそうです。そして、『ムーリン』は、「ゴリラは死ぬ時、幸せ?悲しい?それとも怖い?」と聞くと、『ココ』は、「眠る。」と答えたそうです。次に、『ムーリン』は、「ゴリラは...

猫が好きなゴリラの話(3)

親に育児放棄され、ケアーン・テリア犬に育てられた3匹の子猫が、『ココ』のもとに、連れて来られました。すると、『ココ』は、しっぽのない1匹を選び、『ALL BALL』という名前が付けられました。『ココ』は、抱きかかえたり、体を舐めたりして、可愛がりました。『ALL BALL』を抱きながら、「やわらかい 良い 猫」と手話をしていました。でも、『ALL BALL』が噛みついたり、身を振りほどいて逃げ出したりすると、「いやな 猫」...

猫が好きなゴリラの話(2)

『パターソン』博士は、『ココ』にたくさんの絵本を読み聞かせていました。『ココ』は、特に、「長靴を履いた猫」と「3匹の子猫」という絵本と猫の写真集がすごく気に入って、お気に入りの絵本「3匹の子猫」。猫の絵本を読んでいる所。12歳の誕生日のプレゼントに、ネコをおねだりしたそうです。ゴリラに子猫が飼育できるか、死なせてしまうのではないかと心配されたので、おもちゃのネコをプレゼントしましたが、『ココ』は、...

猫が好きなゴリラの話(1)

1971年7月4日、アメリカ合衆国サンフランシスコの動物園に、一頭のメスのローランドゴリラが誕生しました。名前は、『ココ(Koko、本名Hanabi-ko)』。本名は、日本語が由来で、「花火子」と書きます。これは『ココ』の誕生日が、アメリカ独立記念日にあたり、アメリカ独立記念日の時に、アメリカ各地でみられる記念花火から、ついた名前だそうです。生後3ヶ月の時、重い病気にかかり、親元を離れて、人間が育てる事になり...

火星から来たアリ

 アマゾンは常に新種が見つかる可能性が高い。2008年に、テキサス大学の学生が、ブラジルのマナウスで、新種のアリを発見した。 働きアリとみられる個体が1匹見つかっただけ。(この流れは、オーストラリアで、3匹見つかり、その後40年間見つからなかった幻の化石アリのアカツキアリに似ている。)DNA分析の結果、主要なアリの系統から1億年以上前に、分岐した種の唯一の生き残りであると分かった。 色白で目を持たな...