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これは?(20)-ダンサー?-mantis(6)

これは、ダンサー?実は、アフリカに住んでいる、体長13cm位のニセハナマオウカマキリです。葉っぱの上で、ポーズを決める英語では、「devil's flower mantis(悪魔の花蟷螂)」と言います。強そう。成虫は、派手ですが、幼虫は、枯れ葉などに擬態しているので、地味な茶褐色です。(続く)...

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これは?(21)-アリ?-mantis(7)

アリ?実は、東南アジアに生息しているAsian ant mantis(Odontomantis planiceps)と言います。幼体の頃は、アリに似ていますが、大人になると、こうなります。カマキリと言えども、幼体の頃は弱く、捕食者動物に襲われる可能性が高いので、熱帯アリは、有名なヒアリ(殺人アリ)のように、刺す咬むなどの攻撃が強く、捕食者が避ける可能性が高いので、アリに擬態して、捕食を回避するためのベイツ型擬態と考えられています。でも...

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これは?(22)-花?-mantis(8)

花?実は、中央にいるのは、東南アジアに生息するハナカマキリ(Hymenopus coronatus)の幼虫です。今まで、ハナカマキリの幼虫は、その外見に注目され、周囲の花にそっくりな姿をすることで、獲物に気づかれないように身を隠して、獲物を捕るだけの攻撃擬態(ペッカム型擬態)だ と考えられていました。しかし、派手な見た目以外にも、驚くべき方法を、持っている事が最近分かりました。ちなみに、ハナカマキリの初齢幼虫は、赤と...

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これは?(23)-透明?(1)-mantis(9)

大学院(伝染病教室、微生物教室)を卒業する少し前から、松島水族館に勤務しました。魚や動物の事は、飼育係から教えてもらいました。でも、獣医師は、学校を卒業しても半人前で、先輩獣医(お師匠さん)から指導を受けて、初めて1人前の獣医になります。松島水族館の1代目獣医だったので、お師匠さんを探しました。宮城県は、優しい人が多く、すぐに師匠は、見つかりました。ちなみに、宮城県は優しい人が多く、例えば、車を運...

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これは?(24)-透明?(2)-日本の虫

透明な翅を持つ虫として有名なのは、日本に生息しているジンガサハムシ(Aspidomorpha indica Boheman)です。ヒルガオの葉を食べているですが、体長が、約8mmなので、よく観察しないと見つけられません。ちなみに、透明な翅は、カメノコハムシ類に共通する特徴です。他には、きれいな花を咲かせますが、葉や茎を揉むと屁糞のような悪臭があることから、ヘクソカズラ(屁糞葛)と名前のついた雑草があります。ヘクソカズラの葉の...

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これは?(25)-透明?(3)-蝶

透明な翅として有名なのは、メキシコから南アメリカ大陸にかけて、生息する約320種いるタテハチョウ科:マダラチョウ亜科:トンボマダラ族のトンボマダラチョウで、Greta andromica や、Pteronymia artena  など、トンボマダラチョウの仲間の多くは、翅が透明で、Dulcedo polita は、角度により、光を反射します。Cithaerias pireta も、角度により、光を反射します。このように、トンボマダラチョウの仲間の翅は、鏡のよう...

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これは?(26)-透明?(4)-mantis(10)

カマキリは、研究者により数の開きはありますが、全世界で2千種前後と言われています。透明なカマキリを、八木山動物公園のK獣医の得意なマニアックな分野の情報を探していると、ついに見つけました。また、脱皮殻?でも、よくみると、Glass Mantisの脱皮風景でした。脱皮した後をよく見ると、今回は、脱皮殻ではなく、体が透明なカマキリGlass Mantis(Sinomantis denticulata)でした。中国に生息しているそうです。何と、体が...

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これは?(27)-輝く虫(1)-mantis(11)

この輝くのは?東南アジアに生息するカマキリ界の中では一番美しいと言われているケンランカマキリ(ハンミョウカマキリ)( Metallyticus splendidus)と言います。カマキリの中でも特に原始的な種類で、ゴキブリとカマキリの祖先は同じで、ゴキブリに近いと言われていて、前胸が短く、樹幹を迅速に走り回る様子は、ゴキブリに似ているそうです。(続く)...

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これは?(28)-輝く虫(2)

これ金細工?ブローチ?実は、オーストラリアに生息しているコガネムシのgold christmas Beetle(Anoplognathus aureus)で、オーストラリアのメルボルン動物園で、研修していた時に、学芸員に教えてもらいました。初めて見た時は、その輝きにビックリして、学芸員に大丈夫かと言われるまで、しばらくじっと見つめていました。でも、実物の輝きを見れば、時間を忘れて、誰でもじっと見つめると思います。裏も輝いています。でも...

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これは?(29)-輝く虫(3)

日本の輝く虫は、カナブン(Rhomborrhina japonica)や、コガネムシ(Mimela splendens)やオオセンチコガネ(Geotrupes auratus auratus)サクラコガネ(Anomala daimiana)、そして、コガネムシ以外も、日本には、有名なヤマトタマムシ(Chrysochroa fulgidissima)もいます。日本に生息するタマムシは、ルリナカボソタマムシ( Coraebus niponicus)、アオマダラタマムシ(Nipponobuprestis amabilis)、オガサワラタマムシ(Ch...

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これは?(30)-輝く虫(4)

南米に生息する糞虫、テイオウニジダイコクコガネ(Sulcophanaeus imperato)は、輝いています。糞虫は、日本にも、生息していて、日本のダイコクコガネ(Copris ochus )は、輝いてはいませんが、オスの頭部に角があり、黒くて格好良いです。でも、糞虫は、輝いたり、格好良くても、人気が出ないのは、動物の糞が主食だからだと思います。ミンダナオ島のアトラスオオカブト(Chalcosoma atlas)や、ニューギニアやオーストラリア...

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これは?(31)-輝く虫(5)

世にも美しい昆虫として有名なのは、ホウセキゾウムシ。タテスジホウセキゾウムシ(Eupholus cuvieri)や、ショーエンヘリーホウセキゾウムシ(Eupholus schoenherri)やロリエホウセキゾウムシ(Eupholus loriae)や、Pachyrrhynchus tayloriやPachyrrhynchus congestusなどなど…。そして、輝く虫は、まだいます。(続く)...

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これは?(32)-輝く虫(6)

沖縄に住んでいる時に見た事のある、日本のチョウとしては最大級のタテハチョウ科のオオゴマダラ( Idea leuconoe)の蛹は、金色に輝いています。ゆっくりと羽ばたきフワフワと飛ぶ事と、羽の模様が新聞紙が、風に舞っているように見えることから、沖縄では、新聞蝶と呼ぶ人もいました。沖縄では、平地から山地まで生息し、季節を問わず繁殖するので、通年見ることが出来ますが、冬は少な目です。ちなみに、沖縄県の宮古島市や石垣...

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これは?(33)-カマキリとナナフシとゴキブリの共通点?-mantis(12)

英語で、カマキリを「Mantis」と言いますが、これは、ギリシャ語の「Mantidae」に由来し、占い師、預言者、僧侶という意味だそうです。両腕をあわせ折りたたむ姿勢と下半身を覆う長い翅が、長いローブを羽織り祈りを捧げる僧侶のように見える事から「Praying Mantis(祈る僧侶、預言者)」とも呼ばれているそうです。日本でも、前脚を持ち上げて、待ち伏せする姿が、祈っているように見えるので、おがみ虫と呼ぶ地方もあるそうです。...

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これは?(34)-青い棒と大きい虫

この青い棒みたいのは、何?近づいてみると、カマキリと同じ祖先のナナフシの仲間で、マダガスカルに生息するAchrioptera fallax と言います。キイチゴ、ラズベリー、ユーカリなどを食べるそうです。派手な赤い扇子みたいな羽を持っています。しかし、美しいのは成体のオスだけで、幼虫やメスは、地味です。左:オス 右:メスメスも赤い扇子みたいな羽は、オスと同じ。メスの方が大きく、体長はオスで約13cm、メスで約20cmで...

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これは?(35)-cockroach(1)

ゴムのおもちゃ?正面から見ると、もっと近づいて見ると、改めて上から見ると、この形は、もしかして…、そう、正解は、カマキリと共通の祖先のゴキブリです。実は、コオロギより繁殖力があり、ゴキブリより嫌悪感が少ないため、 爬虫類のペットのエサとして有名な、世界一美しいゴキブリと言われている、グリーンバナナゴキブリ( Panchlora nivea)です。メキシコから中央アメリカ、南アメリカの熱帯性気候の森林地帯に生息し、夜...

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これは?(36)-光る虫(1)

ブラジルのセラードと呼ばれる草原地帯では、シロアリの一種のCornitermes cumulansが、巨大な塚をつくります。その塚は、雨期の最初の一週間だけ、夜間に緑色に鮮やかに光ります。それは、とても幻想的で、1度見れば、忘れられない風景です。この奇妙な現象は、昔から知られていましたが、何故かは分かりませんでした。保全生物学者『Kent H. Redford』が、1980年に、当時ハーバード大学の学生で、テングシロアリを食べるア...

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これは?(37)-cockroach(2)-光る虫(2)

映画「スターウォーズ」に出てくる、惑星タトゥイーンに住む廃品回収業者のジャワを見て、あるゴキブリを思い出しました。それは、南米に生息しているゴキブリのLucihormetica luckaeです。Lucihormetica luckaeは、普通のゴキブリとは一味、違います。普通のゴキブリは一味違うLucihormetica luckaeは、何と…光ります。生息地域と発光体の位置と大きさから、防御目的のため、毒のある光るヒカリコメツキに、擬態していると考えら...

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これは?(38)-ダムのゴミ?

イタリアにあるダムの急斜面の壁に付いている点は、何?ダムの汚れ?少し近付いてみると、ゴミ?もう少し近くに寄ると、壁に動物がへばり付いている。さらに近くに寄ってみると、答えは、Alpine Ibexです。ダムの壁に付いている塩やミネラル分を舐めているそうです。ちなみに、他にも塩やミネラル分を、求めている生物もいます。コンゴウインコが集まって、ゾウは洞窟に入って、シロイワヤギは、危ない崖を通って、不安定な足場で...

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肥満猫

水族館、動物園勤務時は、館内、園内を動いていたので、痩せていましたが、現在は、動物病院内服を歩くだけなので、運動量が減って、かなり太ったので、減量中なので、言い難いのですが、肥満猫ちゃんが診察に来た時は、緩やかな減量をすすめています。 現在ギネスでは、肥満を推奨する可能性があるので、猫肥満の項目はなくなりましたが、下の写真は、ギネスに最後に載っていた「Himmy」21.3kgの猫。かなりの肥満です。 ...

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昔と今のダックスフントとブル・テリア

 穴にいるアナグマ猟のため、足が短く改良されたと言われているダックスフント。短く改良された理由は分かるが、どうしてそうなったのかが、遺伝子の研究で判明した。米国国立ヒトゲノム研究所の遺伝学者ハイディ・パーカー氏らは、76犬種で、脚の長さに関わる遺伝子を調査した。 その結果、足の短い犬種を発現させる遺伝子が特定された。「3万年前に起きた1つの遺伝子の突然変異によって多くの短足犬種が生まれたことが突き止め...

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大きい犬

犬の図鑑などでは、背の高い犬と言えば、体高(足先から肩までの高さ)が普通でも80cm位、大きくて100cmを超えるアイリッシュ・ウルフハウンドが有名ですが、ギネスブックによると、世界一背の高い犬は、アメリカのドアラグさんの愛犬のグレート・デーンの「ゼウス」。体高が111.8cm、全長は220cm。ちなみに、グレート・デーンの体高は、普通76cm位です。毎日1kg位のエサを食べ、体重は70kg位だそ...

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宇宙に行った生物

食中毒を起こすサルモネラは、宇宙では毒性を高めることが分かりました。2006年9月スペースシャトル『アトランティス』で宇宙へ送られ地球に戻ってきたサルモネラ菌は、通常よりも少ない投与量(4分の1程度)でネズミを感染させることができたそうです。サルモネラ菌を使って50%のネズミが死ぬまでに要した宇宙帰りの菌の量は、地上の菌の4分の1量にとどまったそうです。地球培養のサルモネラ菌を与えたネズミは3週間後...

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地球で最強の動物と宇宙

地球で1番最強の動物なので、宇宙空間に行った動物について書きます。その名前はクマムシ。地球上で1番強いということで、宇宙空間に直接曝されて初めて生き残った生物です。2007年9月、欧州宇宙機関の衛生フォトンM3で、クマムシを10日間真空の宇宙空間に曝しました。その後、地球に戻ってから卵を産んだそうです。また、太陽光も浴びたクマムシも少数生き残ったそうです。クマムシは緩歩動物(かんぽどうぶつ)に分類される...

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大昔からの使者と火星人

宇宙人を探索中のNASAから、面白い情報が発表されました。アラスカの永久凍土を掘り出し、解凍したら、3万2千年前の微生物(Carnobacterium pleistocenium )が、永い眠りから覚めて活動を始めたとアラバマ大学の科学者Dr.Elena PikutaとNASAの宇宙生物学者Dr.Richard Hooverが発表した。嬉しそう。新種らしい。何か物語が出来そう。でも、心配無用。一般的な抗生剤が効くそうです。ちなみに...

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長い眠り(1)

大学院の時、伝染病研究室と微生物教室に入りウイルスや細菌の研究をしていましたので、微生物のニュースには関心があります。12万年もの間氷河の中に閉じ込められていた極小微生物(Herminiimonas glaciei)と極小微生物(Chryseobacterium greenlandensis)が蘇生したという研究成果が、「International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology」誌で発表されました。ペンシルバニア州立大学のDr Jennifer Lovel...

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長い眠り(2)

英ニューカッスル大学のCasey Hubert氏が、北ノルウェーのスヴァールバル島の沖合の海底の堆積物の生物学的活性を調べたところ、自らが活動、成長できる温度になるまで睡眠状態に入るという微生物を発見したそうです。そして、活動できる条件が揃うまで、なんと、1億年も眠りについた状態のままで生存可能とのこと。低温の中で繁殖する生物は、生存する温度よりも高い温度の中では死んでしまうのですが、この微生物は、堆積物の温...

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長い眠り(3)

Russell H. Vreeland氏は、米エネルギー省が放射性廃棄物搬入のため、ニューメキシコ州の地下約570mの岩塩層に掘った地下埋蔵処分地の空気穴から塩の結晶を採取した。周囲の地層に含まれていた微小な化石や鉱物から、約2億5千万年前の塩の結晶と推定され、その中に複数の細菌が封じ込められていることを発見した。現在の細菌による汚染を取り除く処理を行った後、アミノ酸・タンパク質などを加えたところ、一部の塩のサンプル...

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多様な古代ワニ発見

 昔、ワニは、草食性や走り回るワニ、恐竜を食べるもの、板のように平べったいワニもいました。2009年11月のzookeys誌によると、 シカゴ大学のポール・セレノ氏は、サハラ砂漠で3新種(ボアクロック、ラットクロック、パンケーキクロック)を含む5種類の古代ワニを1億年前の地層から発見したとのこと。セレノ氏は、「クロコダイル型類と呼ばれる古代ワニの仲間は、北半球にはあまり広がらなかったが、南半球では...

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シャコの視力

 寿司で有名なシャコの話。 スイスとオーストラリアの学者がオーストラリアの「トンガリフトユビシャコ」を研究したところ、人間やほかの動物には見えない色まで見えることを発表した。 人間が見れるのは赤、青、緑の3原色。シャコはと言うと、見える原色数は11から12。もちろん、紫外線から赤外線までを見ることができる。それ以外にも、異なる偏光(光波の振動方向)を見分けることも出来る。ちなみに、人間が偏光を見分けら...

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クローン動物(1)

前回、韓国で、赤く光るクローン猫を作り出した話をしましたが、クローンでは、韓国の会社RNL Bio社が有名です。数年前、Ra Jeong-Chan最高経営責任者は、犬の脂肪組織から、2頭のクローン犬を誕生させる事に、成功したと発表しました。体細胞ではなく脂肪組織由来の幹細胞を使って、犬のクローンに成功したのは世界初との事。その方法は、ビーグル犬から脂肪組織を採取、抽出した幹細胞を分割した上で培養し...

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クローン動物(2)ーがん探知犬(1)

今年の2月に、英王室のコーンウォール公妃(カミラ夫人)が、犬が人の低血糖症やがんを見つけ出す訓練が行われてる英国の「Medical Detection Dogs」を視察しました。そこで、今回は、人間のがんを早期に見つける「がん探知犬」について話します。「がん探知犬」に関連する初めての報告は1989年に発行された医学雑誌The Lancetです。それは、ロンドンの皮膚科医が経験したものでした。ある女性が、足に小さな隆起性のアザをみつ...

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クローン動物(3)ーがん探知犬(2)

最初の報告から15年が経過した2004年に、今度は症例報告ではなく、144名の尿サンプルを用いた、大規模な研究が行われ、その結果が、British Medical Journalに発表されました。それによると、6匹の犬に対して7ヶ月間をかけて、膀胱がん患者に由来する尿を、嗅ぎ分けるための訓練を行われたそうです。その結果、54回のテストのうち、22回膀胱がん尿を嗅ぎ当て、その成功率は、41%だったそうです。これは、偶然の...

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クローン動物(4)ーがん探知犬(3)

「がん探知犬」を研究している日本医科大学の外科学の宮下正夫教授によると、「「がん探知犬」は、人間の呼気や尿の匂いを嗅ぎ、早期がんでも非常に高い精度で、30種類以上のがんの匂いを嗅ぎ分けることが、研究成果から明らかになってきました。その研究成果が、医学学会において発表され、科学的にも認知されるようになりました。」とのこと。そして、宮下教授と千葉県の「セントシュガーがん探知犬トレーニングセンター」の佐...

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クローン動物(5)ーがん探知犬(4)

その訓練方法は、がん患者由来の尿サンプルの臭いを、事前にかがせて覚えさせた後に、がんサンプルとコントロールサンプルとを、見分けさせる訓練を何度も繰り返し行うそうです。ほめられるとやる気が出るので、がんサンプルを嗅ぎ当てたときには、テニスボールを使って遊ぶという「報酬」を与えているそうです。このようにしてがん由来のサンプルとそうでないものを見分ける能力を、身につけさせたそうです。そして、がんを探知す...

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クローン動物(6)ーがん探知犬(5)

また、宮下教授と日本医科大学乳腺科の飯田信也准教授と共同で実施した乳がんの研究においても、「マリーン」は初期から末期までの、乳がん由来の尿サンプル50例あまりについて、全て嗅ぎ当てましたそうです。ただし、一方、乳腺の良性疾患数例については1例のみ、「マリーン」はがんと判断したそうです。この1例は急速に増大し臨床的にも乳がんとは、区別が難しい良性腫瘍だったそうです。一方、多くの健常人のサンプルについ...

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クローン動物(7)ーがん探知犬(6)

そのため、日本の株式会社シームスが、ソウル大学の李柄千(Lee Byeong-Chun)教授率いるクローンチームと韓国のRNL Bio社に、「がん探知犬マリーン」のクローン犬の育成を要請したそうです。そして、「がん探知犬マリーン」の採取した皮膚をもとにして、クローン犬4頭の作成にも成功したそうです。ちなみに、株式会社シームスは、再生医療や香りの力を使った商品を、開発しているユニークな会社です。例えば、お菓子屋の店頭で甘...

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クローン動物(8)ーがん探知犬(7)

漆畑社長は、幼い時に一命をとりとめてから、嗅覚が敏感になったそうです。そして、お姉さんをがんで亡くされ、看病したときにお姉さんの臭いが、変化したのを感じたそうです。そして、がんを臭いで診断する「がん探知犬」に、興味を持ったそうです。そして、現在は「マリーン」に負けないようながんの臭いを判定する機械の「人工鼻」も研究中だそうです。その話は、後で…。韓国のRNL Bio社によると、クローン犬は、日本に送られて...

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クローン動物(9)ーがん探知犬(8)

皮膚細胞は多種多様な揮発性有機化合物(VOC)を、放出していることが知られています。それらの多くは匂いのある物質であるため、がん、 遺伝子疾患、ウイルス・細菌感染などによって、化合物の組成が変わることで匂いも変わると考えられ、病気の診断に利用できる可能性が考えられています。 フィラデルフィアにあるモネル化学感覚研究所のGeorge Preti博士らにより、人の健康なメラニン細胞と皮膚癌のメラノーマから放出されるVOC...

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『丁未の乱』-『捕鳥部万』と白い犬

映画にもなった漫画家 村上たかし氏の『星守る犬』を読んで、『日本書紀』に書かれている犬の話を、思い出したので、その話をします。今から1400年位前、仏教派と神道派との権力闘争のため、蘇我氏と物部氏が戦った『丁未の乱』時に、それは起こりました。激しい戦いでしたが、仏教推進派の蘇我氏が勝ちました。 物部氏に仕えていた『捕鳥部万(鳥取部万)(捕鳥部萬)』は、 普段は、朝廷に献上するため、愛犬の白い犬と一緒...

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戦死した飼い主と犬

アフガニスタンのタリバン政権との戦争の時、乗っていたヘリコプターが攻撃され、米海軍特殊部隊シールズの下士官『Jon Tumilson』が戦死しました。葬儀はアイオワ州で行われたそうです。その葬式の時、棺の前で横たわり、その場を離れようとしなかったのは、戦地での軍用犬であり親友だったラブラドールのHawkeyeでした。床にいるのが、Hawkeye。軍友のNikki Virgilioは、「Hawkeyeは軍用犬でしたが、それ以上にJon Tumilsonの親...

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播州犬寺物語(1)

その昔、「蘇我入鹿」の召集に応じて兵庫県神崎に住む『枚夫(牧夫)(枚夫長者)』が、 都に出征しました。しかし、『枚夫』が不在の間に、妻と留守居が不倫関係となったそうです。 『枚夫』は、役目が終わったので、家に戻って来たそうです。無事に戻って来たうえ、手柄をたてたので、その夜は、宴会になりました。その時、留守居が明日、気分転換に山歩きをしようと誘ってきました。そして、翌日 『枚夫』は、白い雄犬と黒い雌...

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播州犬寺物語(2)

『枚夫』は2頭の愛犬に「戦場で死ぬのは仕方がない。でも、あのような者に、ここで殺されるのは、末代までの恥。そのような事は、耐えられない。だから、自分が死んだら、誰にも見つからないように、 自分の死体を全部食べてくれ。」と頼んだそうです。すると、2頭は留守居の方に走り出し、1頭は、留守居の持っていた弓の弦を噛み切り、もう1頭は留守居の喉に噛みつき殺したそうです。その後、『枚夫』は妻を追い出したそうで...

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『藤原道長』と白い犬(1)

本日、9月15日(月)は、敬老の日の祝日で、大安です。日本では、大安を、縁起の良いものとされています。その大安は、陰陽道から来ているそうです。日本では、大安に結婚式を挙げたり、友引には葬式を避けたりと、陰陽道が浸透しています。ちなみに、東京都のJR山手線は、陰陽道、風水学に造詣の深い、山手線建設当時の東京市長『後藤新平』が陰陽道の太極図を参考にして、安全を祈願して設計したと言われています。ちなみに...

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火星から来たアリ

 アマゾンは常に新種が見つかる可能性が高い。2008年に、テキサス大学の学生が、ブラジルのマナウスで、新種のアリを発見した。 働きアリとみられる個体が1匹見つかっただけ。(この流れは、オーストラリアで、3匹見つかり、その後40年間見つからなかった幻の化石アリのアカツキアリに似ている。)DNA分析の結果、主要なアリの系統から1億年以上前に、分岐した種の唯一の生き残りであると分かった。 色白で目を持たな...

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カラス対策

最近、東京都では、絶滅危惧種の渡り鳥コアジサシをカラスから守るため、ミツバチの巣箱を置く実験を始めた。黒色のものを攻撃するというハチの特性をいかし、卵やひなを狙うカラスを近づかせないのが狙い。ミツバチを飼うようになってからはカラスを見かけなくなったという。現在、この場所のコアジサシの巣は約2万匹のミツバチによってパトロールされているという。 大森山動物園勤務時代、カラスが、展示動物の毛をむしったり...

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ワニvsヘビ

 ナショナルジオグラフィックによると、 南米コロンビアで、フロリダ大学の研究者が、6000万年前の新種のワニ「Cerrejonisuchus improcerus」の化石を発見したそうである。大きさは2m。 2mもあれば、無敵なようだが、上には上がいる。 ワニの化石の近くで、同時代の地層から、「Titanoboa cerrejonensis」というヘビの化石も見つかった。推定で、体長13mで体重1140kg以上と超巨大でティラノサウルス並。体の...

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キツネの話(1)

動物園勤務の時は、秋田市民の皆さんの前で色々な話をしていましたが、動物園を辞めてからは、沢山の人の前で、話す機会はありませんでしたが、秋田市役所の依頼で、久しぶりに犬猫から野生動物まで色々な動物の話をしました。コンパニオンアニマルを語るには、野生動物が人に飼われるまでの歴史が大切だと思います。その事を知らない、動物を人間が愛護してやるという上から目線の、ある社団法人には、系統だった考えが、面白くな...

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キツネの話(2)

キツネと人間との接触は給餌の時だけで、人間による訓練は一切行わなかったそうです。 そして、顔の前に手を出しても、噛みつかない攻撃性の低い個体を掛け合わせて、「従順なキツネ」に品種改良していったそうです。ちなみに、動物園勤務の時、保護されたキツネを、飼育した事がありますが、野生のキツネ」は、警戒心が強く、人間に対して攻撃的でした。そして、研究所では、形態ではなく、性格を重視した交配を重視し、最初に、...

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キツネの話(3)

「エリート」は、生後1ヶ月頃から、「人間馴化」の兆候を示したそうです。「エリート」の割合は、交配10代目で18%、交配20代目で35%、現在は70-80%と、交配が進むにつれ、「エリート」の割合が増えていったそうです。そして、8-10代目で、毛色の変化が現れました。特に顔面に白い毛の色の部分が見られたそうです。そして、耳が垂れたり、青い目になったりと形態の変化が起きたそうです。そして、15-20代...

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プロフィール

ムーミン

Author:ムーミン
生まれは、福岡、
育ちは、大阪、
現在、秋田市で、
動物病院を開院。

長年、
水族館、動物園で、
獣医師として勤務していました。

短期間ですが、
犬猫行政、
食品衛生業務も
しました。

その後、
長年、
東北、沖縄の
動物病院で勤務しました。

大阪に住んでいた時、
ジュニアリーダーをしていたので、
キャンプなどの指導などをしていました。

旅が好きで、バイクや車で
北海道や東北、関東などを、

野宿しながら、旅をしていました。

そして、
海外14カ国を、旅をして、

海外の複数の動物園や水族館で、
研修しました。

詳しくは、
別のブログ「あっちこっち雑記」で。

祖先は、醍醐源氏の末裔で、
福岡県八女市黒木の
猫尾城の城主を
していました。

先祖は、足利尊氏と戦い、
多々良浜の戦いでは、
敗戦しましたが、

筑後川の戦いなど、
最終的には勝利し、

3代将軍足利義満まで、九州を治め、

中国の「明」と、貿易をしていました。

詳しくは動物病院HPで。

学生時代、
生物学と歴史は好きでした。

試験の時は、
事前に、関連事項まで詳しく調べて、

特に歴史の時は、
現地調査までする事があったので、

筆記試験の時は

関連事項まで、詳細に書くと、

テスト用紙の回答欄のスペースでは、

ものすごく不足したので、

裏まで書いても不足した時には、

2枚目の白紙をもらい、
ぎりぎりまで書いていました。

そのため、
歴史や生物のテスト用紙が配られる時、
あらかじめ、
白紙が、2枚配られるようになりました。

だから、
高校の時、歴史の先生から、
歴史関係の進路を、
ものすごく強く勧められました。

でも、
生物の方が好きだったので、
獣医になりました。

先祖は笛が得意で、
後白河法皇、後鳥羽天皇に、
褒められた事があります。

自分も、子供の頃、
ピアノを習っていたので、
音楽が好きです。

水族館、動物園勤務時代、
野生動物は、
殺気を感じると、
逃げるので、
殺気を感じさせない為、
歌いながら、
治療していたので、
歌が得意になりました。

尚、色々な事を書いていますが、
話し言葉や細かい所などは、
意訳の場合もあります。

リンクはフリーです。

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